書記が数学やるだけ#33 4次方程式の解(相反方程式,フェラーリの方法)
4次方程式について,具体例を2つ見ていくことにする。容易に因数分解できるものを除けば,入試に出せるような解ける方程式は型が決まっている。
問題
もはや相反方程式は解けて当然,といった感じか。
(2)は誘導に従うことでそのまま解までたどり着く,これはフェラーリの方法をもとにしている。
解法
x+(1/x)を文字で置くと,2次方程式になる。x=0が解でないことの確認を忘れないように。以前から誘導付きで頻出の問題であったが,とうとう誘導なしで出てきた。
こちらの問題は,素直に誘導に従っていく。
展開して恒等式を満たすようにする。
こうすると,4次方程式が2つの2次方程式に分けられる。
ここまで方程式の解について,2次から4次まで見ていった。解の公式について,2次方程式は古代より知られた事実,3次方程式は主にカルダノ,4次方程式はフェラーリ(他にデカルト,オイラーも方法を示している)により示されてきた。
では5次以上はどうなるかというと,一般的な代数的解法が存在しないことがわかっている(アーベル–ルフィニの定理)。また,「方程式が解ける」とはどういうことかを体系化したガロア理論にまで話は及ぶ。その話はまた後日にする。
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