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経営ボードでリーダーシップ評価を実施した話
OffersとOffersMGRを通じて人材循環型社会を実現したい鈴木です。
GW真っ只中!ということで評価の季節ですね。(?)
半期や四半期を振り返り、思いを馳せる機会が多いのではないでしょうか。
そんな中、overflowでは「経営陣の評価」ということで先日初めての試みとなる「リーダーシップ評価」を経営ボードに実施しました。
本noteでは
リーダーシップ評価とは
なぜリーダーシップ評価を実施したのか
どのように実施したのか
実施してみての所感
について備忘録も兼ねてshortに書いていきたいと思います。
もちろん、overflowは発展途上中の会社ですのでまだまだ課題もたくさんあります。その前提の上でこのnoteが以下のような課題を感じている方の参考になれば嬉しいです。
・ピープルマネジメントに課題を感じている
・より前向きな組織をつくっていきたいと感じている
・ 経営メンバーの成長機会をどう作ればいいか悩んでいる
リーダーシップ評価制度の概要
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今回はGoogleが提唱する「マネージャーへのフィードバックアンケート 13の質問」フレームワークを使用しました。
本フレームワークの考え方の概要は以下の通り。
マネージャーの質を 2 つの定量的尺度に基づいて定義。
1 つはマネージャーの業績評価、もう 1 つは Google で年 1 回実施される社員アンケートからのフィードバック。
このデータによって、マネージャーの重要性が明らかとなり、有能なマネージャーがいるチームは、満足度も生産性も他に比べて高いという結果。
そして成功したマネージャーの 10 の行動様式を特定。
13の質問はその行動様式から構築されている。
過去のリーダーシップ理論と比べても包括的であること、またoverflowの組織理念との融和性から、Googleのマネージャー(リーダー)理論のフレームワークをリーダーシップに導入するのが現時点でのベストと判断し、採択しました。
このあたり、世界中のフレームワークを広く調査し設計、実施までほぼ独力で進めてくれたVPoPコージさんにはほんとに感謝です。
なぜリーダーシップ評価を実施したのか
理由は2点、「経営の成長」「組織理念の体現」です。
前提として、弊社経営ボードでは「会社の天井は経営陣の器が決める」という共通理解を持っており、常に自己変革や成長を求められる環境にあります。
「器」には様々な観点が凝縮されていますが、ハードスキルはもちろんソフトスキルやVALUESの体現度、視野・視座・視点、成果の大きさなどが求められます。
シンプルに、経営陣が誰より貪欲に成長することを求められます。
成長は、他者からのフィードバックから刺激を受け自己変革を行うことで得られる、という発想から日常で多くの時間を共有しているメンバーからのフィードバックこそ貴重な成長資源であると考えています。
また、overflowの組織理念は「透明性・権限移譲・フィードバックはギフト」であり、透明性とフィードバックカルチャーを経営が体現する観点でも重要視しました。
そういった背景から、忙しいメンバーの時間をあえて割いてもらい、経営陣へ投資してもらう感覚で今回の取り組みを進めました。
どのように実施したか
流れとしては以下の通りです。
アンケート回収
集計と経営ボード内結果共有
改善点の検討
改善方針を全社へ宣言
アンケート対象
被評価者:経営ボード
評価者 :被評価者の管掌のメンバー全員
評価者については、直属のMGRはもちろん、メンバー全員から収集しています。
結果はどうだったのか
上記プロセスを進めた上で、月1回実施している全社会(ALLHANDS)にて結果の共有と改善方法について全体へシェアしました。
今回はボードを代表して私の結果のみ掲載しておこうと思います。
リーダーシップ評価結果
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結果に対しての改善方法とお願い
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メンバーからの反応
ALLHANDS後のアンケートでは、今回の取り組みに対してポジティブなフィードバックが多く、まずは「やってよかった」と感じています。
・Boardメンバーが全社員に対してFBをするのをみてすごい透明性だなと思った。立場で殴ってこないボードと一緒に働けて嬉しいです。
・各ボード陣からそれぞれの評価とそれに対するコメントを全体に全く隠さず共有があったのは、とても透明度が高く勇気のいる行為だなと思いました! 信頼はこういった一つ一つの行動から蓄積されているなあと感じます。
・リーダーシップ評価に対して、その後のアクションをされている事の周知がありポジティブに感じました
・リーダーシップ評価の振りかえりで、ボードメンバーの思いが聞くことができてよかった。
これを糧に自己変革を続けることがゴールなので、ここからがスタートです。
まとめ
会社の成長=経営陣の成長を目的として始めた取り組みでしたが、蓋を開けてみると経営を中心とした全社の「信頼ネットワーク」を作り上げる効果のほうがより大きなインパクトがあるように感じました。
最後に、プロジェクトオーナー VPoP 加藤からのコメント
ある有名な投資家に、どういう時にこの会社はまずいと思うか?と聞いたら、その答えは「他の人の意見を聞かなくなった時」との回答だったことに強烈な印象を持っています。
今回の取り組みをきっかけに、People Successチームとしてはリーダーの強みを伸ばし、弱みを支援するようなリーダーシップの個別化に踏み込んで支援をしていく、新しいスタートを切ることができたと思います。
リーダーシップという観点で、overflowのVALUESでもある「MAKE SYSTEM」を実現できたと感じます。
また改めて、Googleのリーダーシップ評価における網羅性とシンプルさはスタートアップが活用しやすいものだと感じました。
特に13の質問による定量評価、2つの質問による定性コメントによって、People Successにおいて切っても切れない、サイエンス(定量/データ)とアート(定性/人)の両方の重要性が満たせると考えるためです。
定量だけでは具体的なアクションがぼやける、定性だけでは 全員の意見を聞くことになり、優先順位がつかない。
両方の掛け算によって、リーダーが取るべきアクションにスピードを持って、優先順位をつけることができると考えます。
お知らせ
overflowは総合HRカンパニーです。採用から組織までヒト・組織・HumanCapitalの課題を解決します。HRカンパニーとして、自社組織においても実験的な取り組みを行っています。
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