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「奥義!日曜大工」


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【引き出し2号機】


6歳の時の入学式
学校の机の引き出しを
父親が初の日曜大工で作ってくれた。

1作目は
木の板を釘で打って
ガムテープで補強しただけの
ボロイ引き出しでスグ壊れた。

そして
またスグに引き出しを作って
俺に渡してくれた。
°˖☆◝(⁰▿⁰)◜☆˖°

新しい引き出しが完成した時
またつなぎ目に
ガムテープを巻いて
補強してあるのかと心配た。

でも新しい引き出しは
なんと!補強無しで
木の繋目ががっちり固定されてた!
オォォー!!w(*゚ロ゚*)w

その固定の仕方は
木の繋目を凸凹にし
木と木をかみ合わせてつなぎ
更に釘が打たれてる。

その引き出しを見た俺は
あの平らな木をどうやって
凸凹にしたのか不思議に感じ
父親に作り方を聞いてみた。

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【凸凹技】


すると父親は
「ノミという物を使って
木を削って凸凹にしたんだ」
そう言っていた。

そのノミという物は
ヘラが細くなった形をしてて
先端部分が刃物になってる物。
( *゚ェ゚))フムフム

その先端を木に立てて
ハンマーで叩いて行くと
木が凸凹に切れると言う。
オォォー!!w(*゚ロ゚*)w

俺は
ノミを見せてもらい
木に立ててハンマーで叩いたが
俺の力じゃ全く歯が立たない。

しかし大人の力ならば
これで木が切れるなんて
絶対子供の俺が
手出しできない分野だと解った。

しかも木の繋目を凸凹にし
ブロックみたいにはめ込む技術は
プロの職人技だと言っている。

俺は
あのダサい木の引き出しを作った
ド素人の父親が
こんな凄い物作れるなんて驚いた!

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【自慢】


この引き出しを見た俺は
さすがに嬉しくなって
明日学校に持っていくのが
楽しみになった。

そして翌日
引き出しを学校に持っていくと
手作りのせいか
みんなに注目されて褒められた!

この時俺は
ボロイと言った事を棚に上げ
鼻高々になり
みんなに自慢しまくった。

そして先生が来ると
「これ見て!」と言って
先生にも自慢してしまう。
(*^▽^*)

すると先生は
「凄い!立派な高級家具ね!」
そう言って褒めてくれた。
(´∀`*)ウフフッ

この事で俺は
上機嫌になってしまい
家に帰って父親と母親に
褒められた事を報告してあげた。

すると時父親は
凄く鼻息荒くして
「どんなもんだい!」と言って
ウキウキ気分になってる。

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【フリーマーケット】


次の日曜日
超ご機嫌になってた父親が
また日曜大工をし始めた。

今度は
本棚を作ると言って
意気揚々としてる。
(*´-∀-)フフフッ

そして
しばらくすると母親が来て
フリーマーケットの
チラシを見せた。

母親が言うには
「フリーマーケットに出品するから
一緒に作った物売る?」と
提案してきた。

この事に父親は
「イイネ!」とスグ反応して
「大儲けするぞ!」と
凄く意気込み始めてしまった。

フリーマーケットは
3か月後に予定されてて
その間に10個制作すると言う。
ヽ(#`д´#)ノフンガフンガ

しかし作り始めて見ると
休みの日曜だけじゃ
10個作れるペースで製作できず
平日の夜も作り始めてしまった。

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【ミニチュア家具】


父親は
疲れて仕事から帰ってきて
それから毎日1時間位
日曜大工をやり続けてた。

おれは
よく毎日続けられると思い
子供ながらに感心してしまう。

しかし
1個2個と完成した物を見ると
完成させた嬉しさが解り
毎日続ける意味を理解した。

父親が作ってた物は
本棚や小さい机や小さい椅子
等々制作してた。

そのすべての家具に
必殺凸凹つなぎがされて
かなり頑丈な作りになってる。
∑(゚Д゚)スッ、スゲー!!

母親も
「これなら売れるかもね」と
太鼓判を押してくれた。
ヾ(*´∀`*)ノ

この完成した家具に対し父親は
「1万円で売る」と意気込んだが
母親に「こんなおままごとの家具
500円よ!」と言われてた。

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【お店屋さんごっこ】


そしてフリーマーケット当日
母親の古着やあかちゃん着等
色々出品した中に
父親の手作り家具も出品した。

母親が強制的に値段を決めて
全部オール500円で販売し
父親が「500円か~」と
しょぼくれてしまってた。

フリーマーケットが始まり
どんどん売れていくかと思ったが
見てると金銭で売れる物が少なく
物々交換が多く感じた。

この状況を見て母親に
「これじゃ儲からなくないの?」
そう聞いてみた。

すると
「みんなフリーマーケットに
商売しに来てる訳じゃ無いのよ」
そう言ってた。

その返事を聞いた俺は
「フリーマーケットって
お店やごっこと一緒なんだ」と
確信してしまう。

そして父親の家具も無事に
プラレールと交換されて行き
俺の玩具が増えて
凄く価値あるマーケットになった。

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