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留学なしでTOEIC520点からTOEIC900点越えしてスタンフォード大学MBA生に英語プレゼンするまで

まず最初に。こちらが直近の私のTOEICの結果です。

そうなんです、リスニングで495点満点取れてしまったのです。留学経験なしの44歳がリスニング満点というのは、もしかしたらTOEIC915点よりインパクトがある結果かもしれません。

結論を先に言いますと、リスニングで満点取れるようなれば自ずとTOEICは900点超えてきます。リスニングで満点取れるようになれば、英語でプレゼンが出来ます。通じます。その後のQ&Aセッションの質問も大枠は聞き取れて、回答も片言の英語でなんとかできます。

ただし自由自在に英語で回答できるようになるのはまた先の世界です。つまりまず英語初心者はリスニングを鍛えればいいのです。

では「どうやったらリスニングの能力が上がるのか?」そこがポイントですよね。

pull the door

突然ですが、今これをあなたは心の中で何と読みましたか?

「プル ザ ドア」と読んだ方、このnoteを読んでみる価値があるかもしれません。なぜなら「プル ザ ドア」と読んでいるうちは絶対に英語を聞けるようにも通じるようにもならないというのが私の実感だからです。

pull the doorは「プル ザ ドア」ではありません。あえてカタカナで書くなら「ポゥ ザ ドォゥアー」です。「プル」と発音しているうちは、pull the doorという簡単な英語でも聞けないし通じない、ということになります。

このnoteでは、留学なしの44歳がTOEIC520点からTOEIC900点越えしてスタンフォード大学MBA生に英語プレゼンするまでに、何の教材を使ったのか、それを使ってどんな風に勉強したのか、実際にテキストに書き込んだメモや、ノートの取り方まで、写真付きで具体的な実践方法をすべて公開します

また勉強に取り組む上で、かつ何か目標を達成していく上での私のスタンスやモチベーションの維持方法みたいなところもお伝えします

でも正直に言うと、私はこれまで英語学習に何度も失敗し、モチベーションも何度も下がってきた人間なんです。まさか自分がTOEIC900点超えするなんて夢にも思っていませんでした。

そんな私が「TOEICで900点以上とったのでnote書いてみようかな」と何気なしに言ってみたら、同僚や英語の先生など色んな方から「ぜひ書いて!読みたい!」と言っていただけました。弊社はありがたいことに社内に英語の先生がいます。でも社内や社外で英会話を習ったから必ず英語が上達するわけではありませんよね。

やっぱり「どんな風に勉強するのか」「どんな風にモチベーションを維持するのか」が大事みたいなんですよね。そこで英語を勉強中の私からの実践編noteは意外と皆さんのお役に立てるかもしれないと思い、書いてみることにしたのです。(以下の写真はスタンフォードMBA生に英語プレゼンをして拍手をいただいているシーン。スタンフォードMBA生、きらっきらしてます(笑))

そしてこの記事は最後まで無料で読めます。

無料だとささっと読み飛ばされるデメリットがあり、逆に有料にすると覚悟をもった方がしっかりと読んでくれてフィードバックも得られるというメリットがあります。ですが今回は無料にしました。理由は、英語学習に興味がある方に出来るだけ多く読んでほしいということ、それとこの読み物がどれくらい皆さんに有用なのかが知りたいという気持ちからです。

ですから、この記事が参考になったと思われた方は、「いいね!」を押したり「シェア」していただけると、とても嬉しいです。私の経験を惜しみなく公開した渾身のnoteに仕上げたつもりです。

さて。ではここから具体的に書いていきますね。

目安としてTOEIC730点以下の方は前半のレベル1から読んでほしいです。730点以上の方は後半のレベル2から読んでもらって大丈夫です。忘れないでくださいね、私はTOEIC520点から始まったことを(笑)。ちなみに新卒でNECに入社したときはもっと低くて420点でした(笑)。

そんな私が今から皆さんに勇気を与えられればと思います。では明るく元気に一緒に読み進めていきましょう。

まず皆さんが手っ取り早く知りたいのは「どの教材を使ったのか?」ですよね。英語の先生に紹介いただいたいくつもの教材の中から、私が選ぶなら迷わずこの2冊です。

1. 金のフレーズ(通称:金フレ ※いわゆる単語帳)
2. 公式TOEIC問題集

「単語?公式問題集?」「ベストセラー?」と思いましたか?でもそもそもベストセラーを買って900点超えるなら多くの人が達成しているわけで。私はTOEIC対策のテクニックのためにこの本を選んだのではありません。やっぱり基本にこそ大事なものが詰まってると思うからなんです。その基本から何をどう習得していくか、その「勉強内容」と「勉強法」にカギがあります

ではその勉強内容と勉強法を具体的な経験を交えながら紹介していきます。

<レベル1>金フレ

この写真を見てください。

画像引用:TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ

学生時代も含めてテキストがこんなにボロボロになったのは初めてです(笑)。と言っても受験生ほどやりこんだわけではないので全単語は正直覚えていません。ですが、TOEIC600点界隈から始める方は、最低限ここはやりこまないといけないです。「でも単語を覚えるだけなんて正直面倒くさいし…」

はい、そこです。単語帳だから単語を覚えること「だけ」に使うと思いこんでいませんか?違います。具体的には以下の3つを習得するために使います。

① 基本の単語のみを欲張らずに覚える(英語⇔日本語)

スコア990レベルまで一気に覚えようとする方がいます。ダメです。基本を大事にまずスコア730レベルまでを覚えましょう。単語力はがんばって最低限つけなきゃいけないのでここのやり方は飛ばします。

② 単語だけでなく必ずフレーズで覚える
コロケーション(相性の良い単語の組み合わせ)を覚えられる、文法を覚えられる

少しずつ核心に迫っていきます。
次の写真の一番上の部分を見てください。

画像引用:TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ

under construction(建設中)
under negotiation(交渉中)
under consideration(検討中)

「~中だからduringかも」とか考える余地もなくunder constructionなんです。これがコロケーション(相性の良い単語の組み合わせ)です。いや正確にはduringを使うシーンがあるのかもしれませんよ。しかしそんなこと知らなくて大丈夫です。少なくとも私はunderしか見たことないですから、この一択でいいんじゃないですか(笑)。

※注:はい。上記を読んだ英語の先生からご意見いただきました!(笑)
「コロケーションはconduct a surveyとかgive / make / deliver a presentation
みたいな、ものですね。あと、heavy rain とはいうけど strong rainとは言わない、その相性がいいのもコロケーションです。なので、under constructionをコロケーションという人もいるけど、ちょっとニュアンス違うかな~」

なるほど…。こんなレベルでもnote書いてる私です。皆さんに勇気を与えられたかと(笑)。さて本題に戻りましょう。

英語と日本語の違い、それは英語は単語一つでは成立しずらいということです。というのも日本語より英語の方が圧倒的に語彙が少ないので、英語というのはいくつかの単語を組み合わて初めて意味を成すようになっている、というのが素人なりの私の分析と見解です。

そしてついでにここで文法も覚えられます。「なぜunderを使うのか?」。それはunderというのは何かの下にあるイメージだからそこから派生して「支配されている、影響を受ける」というニュアンスを伝えたいときに使うからです。

何度もフレーズで覚えることで、もうunder constructionのセットで言わないと感覚的に気持ち悪くなってきますし、underの文法的意味もセットで覚えることになります

とにかくフレーズで覚えるようにしてください。この金フレは単語単体ではなく、フレーズや文章で紹介されていますので、その文章をそのまま言えるようになりましょう。

③ 音声を聞く、フレーズを発声して正しく発音できるまでやる
リスニングスキルが上がってくる

次の写真の中央305の単語を見てください。

画像引用:TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ

affect the price

実際に発声して読んでみましょう。

「アフェクト ザ プライス」と発声した方。違います。あえて言うなら「ア フェック(トゥ) (ツァ)プライス」です。() 内は気持ち小さな声で読んでください。

上記②でも書きましたが英語は一つの単語で存在せずに塊で存在しています。ですから体感的には「アフェクト」という単語の最後の方の「クト」をいうころにはもう「ザ」を言っている感じだし、「ザ」をいうころには「プライス」を言ってます。それでなぜか「ア」だけ別に言っているように聞こえます。ほんとやめてほしい(笑)。結果的に「ア フェック(トゥ) (ツァ)プライス」って聞こえます。

これを自分で言えないと絶対にネイティブのaffect the priceは聞こえてきません。金フレを購入するとスマホで無料で音声がダウンロードできます。だからこれをまず聞きます。そしてその通りに発音できるように繰り返し練習してください。

そうなんです、リスニングとはつまり発音なんです。発音を鍛えればリスニング力が上がります。これが答えです。とにかく私は英語を発声している量だけは多いと思います。ひたすら一人で喋ってます。だってテキスト見て発声してるだけで英語喋れる気分になれるって気持ちよくないですか?(笑)

ではここまでで基本のレベル1をおさえました。次は応用のレベル2にうつっていきましょう。

<レベル2>公式TOEIC問題集

基本編でリスニング能力を上げるには発音が大事だと言いました。ですからここではリーディングには触れません。私はリーディングの点数を上げるテクニックとかは特に知らないし使ってもいません。それでもレベル1とレベル2をしっかりやりこむことで、私の場合リーディングは勝手に400点以上いきました(もちろん多少の文法は勉強しましたし、英語文章の読解力にも個人差があるとは思います)。リスニングは満点とること前提なので、そうすればTOEIC900点超えを自然としてくるわけです。
(以下が公式TOEIC問題集。私は3~6ぐらいまで解きましたが、最初の3を一番やりこみました)

画像引用:公式TOEIC Listening&Reading 問題集6

では勉強内容と勉強法を、具体的に私がテキストに書き込んだ内容、私が書いたノートを見ながら解説していきます。はっきり言って初期の私があまりにダメダメで公開するのがかなり恥ずかしいですが(笑)。

①リピーティングをやるときに、自分のノートと正解テキストの両方にそれぞれ書き込みをする

音声を聞いて、聞こえたままをノートに書きます。聞こえなかった単語は聞こえたままをカタカナで書きます。
次の2枚の写真の24という部分を見てください。

画像引用:公式TOEIC Listening&Reading 問題集3

That Indian restaurant is big enough for our annual party.

初期の私です。まず上のノートの方の写真。もうめちゃくちゃです。何も聞こえてません。That Indianは聞こえずにカタカナすら書けていません。big enoughはbeginnerに聞こえてしまってます。our annualはand yourに聞こえています。もう何もかも間違っています。このレベルからTOEICリスニング満点までもっていけますからね(笑)。

そして次にテキストの写真。正解を見ます。分からなかったところに線を引いたり、繋げて読むところに印をつけたりします。そして音声を聞いてマネして発声してみます。最初の頃はマネして発音することすら出来ません。

だってThat Indian restaurant is big enough for our annual party.を「ザ トゥインディアン ゥレスラン トイズ ビギナフ~」って感じで発音してきますからね、ほんと何なんでしょう(笑)。

でもこのプロセスを絶対に軽んじらないでください。最も大切です。出来るまでしつこくやりましょう。

②リピーティングをやりながら、コロケーション/文法を体に染み込ませる

次の写真の30という部分を見てください。

画像引用:公式TOEIC Listening&Reading 問題集3

I don't think we can afford to start the store renovations yet.

仮に「余裕がある」という単語の意味だけを必死に覚えたとしても、このシーンでaffordを使うイメージがわかなければ使えないわけです。発音の練習をしながらも「ああ金銭的に余裕があるかないかと言いたいときにaffordを使うんだ」ということを覚えます。

また金銭的に可能なのか不可能なのか、という意味なので、かなり高い確率でcan(can’t)とセットで使われるということもだんだん感覚的に分かってきます。さらに余裕があるだけでは何をする余裕があるのかが分からないからafford単体で使われずに、afford to startみたいな形で使われます。つまり、can(can’t) afford to start みたいなセットですね。レベル1で書いたことと似た内容ですが、レベル2でもこれは重要です。

発音とリスニングを鍛えるために何度もしつこく発声して読んでいたら、コロケーションと文法も染み込んでくる、という感覚に近いです。

③オーバーラッピングをやって独特のリズムやイントネーションまで完璧にする。カギは歌マネ

次の2枚の写真を見てください。

画像引用:公式TOEIC Listening&Reading 問題集3

これは少し長い文章をリピーティングしたところです。

I saw an advertisement for your boat tours.

冒頭のI saw an advertisement for your boat tours.
オーストラリア人は「アドバタイズメント」とは読んでくれません。「アイソーアヌ バーティスメン フィヨー ボートゥァーズ」。字面からは全くイメージできない発声をしてくるから最悪です(笑)。

続いて3行目を読むイングランドの女性。crowded at that time of year.「クラウ デッ ダッ ザッ タイモブイヤー」と独特の切り方で跳ねるように喋ってくるからほんと勘弁。

このように一文ずつ分けてリピーティングをしていきます。そしてそれが出来るようになったら、全体を通して音声と同時に自分でかぶせるように発声していきます。すると一文ずつだと読めていたはずが、微妙に発音が違ったりイントネーションが違ったりして全く同じようには読めないことに気づきます。

そこがポイントです。微妙に違うところは自分の思い込みで必ず違う発音をしています。例えば日本人が苦手な「r」の発音。「舌を丸めてどこにも当たらないように~」みたいに頭で考えていても発音が違うのであれば、もうそれは違うということです。

どうやったら同じ声が出るのだろう?とほぼ歌マネの感覚でマネするのがポイントです。ちなみに私なりの「r」の解釈は、口ではなく喉で話すイメージ、そして喉・口・鼻腔の空間で余韻を響かせるイメージです。

舌がどうなっているとか考えていません。とにかく歌マネの感覚で音が似ていればそれが正解のはずです。読み方の強弱や癖なんかも徹底的にマネしていきます。

極めつけは写真の文章の最後の方。

You can’t miss it.

You can’t miss it.これなんか「ユー カン ミス イッ」という感じで「キャント」の「ト」を言ってくれないから否定形だと分からない。日本人的にはそれだとcan’tじゃなくてcanだから(笑)。肯定か否定か大事なところなんだからちゃんと最後の「ト」を言ってくれよと思いますが言ってくれません。

でも何度もしつこく聞いていると「ユー カン(少しの間) ミス イッ」って言ってることに気づいてきます。なるほどこの(少しの間)に「’t」の部分を言ってる、表現してるつもりなんだなってわかってきます。確かに気持ち小さな「ッ」を言っていなくもありません。逆にcanの場合は前後に間がなくスーッと流れるように発音してることに気づいたりします。

そのくらいのレベルでマネしていきます。

④シャドーイングで自分の悪い癖を確認する

ここまで来たらシャドーイング、実際の音声を聞きながら、そこから少し遅れてそのまま発声して読んでいきます。あんなにしつこくリピーティングとオーバーラッピングをやったのにテキストを見ないでシャドーイングをするとやっぱり発声できない箇所、どうしても遅れてしまう箇所が出てきます。

例えばなまじっかadvertisementが読めてしまうがためにそこが遅れてしまう。実際には最初のadなんか聞こえてこないというか、たぶんネイティブは心の中で読んでるだけで音声は聞こえてきません。ほぼバーティスメンです。いや読めよと思うけどTOEICのようなノーマルな教材ですらけっこう読まずに飛ばしてきます。

画像引用:公式TOEIC Listening&Reading 問題集3

↑ちなみに強調、リズム、抑揚などの印をつけるやり方をオススメします。これは歌マネです。音楽です

このようについつい自分が日本語読みや日本語リズムで発声してしまう箇所がないかどうか確認をしていきます。思い込みで発音している箇所がけっこうあります。

とにかくこの要領で「徹底的に」「発音を強化」します。

<レベル3>アウトプット

ここまでレベル1、2と書いてきましたが、その順番でやる必要があるわけではなく、ただ簡単な順番から書いているだけです。実際にはレベル1,2,3を同時並行で進めるのがカギなのです。つまり話せるようになってからアウトプットするのではなく、まだレベルが低いうちからアウトプットしつづけなくてはいけません

① アウトプット初級編
オンライン英会話、英会話教室、英語アプリを活用して、とにかく英語を話し続ける。

英語を習ったとしても週1、2回だと思うので、会話量を担保するには必然的にオンライン英会話も併用することになります。DMM英会話、レアジョブ、ネイティブキャンプ、どれでも自分に合うものでいいと思います。

教材選びのポイントは「聞く量+話す量が最大になるもの」です。と言いつつ私も最初はオンライン英会話がなかなか続きませんでした。ある程度話せるようになってきてからが楽しくなってくるので、それまでの初級編は自分のモチベーションが上がる教材をやるのが一番良い、というのが私の経験談です。「聞こえた!話せた!」の実感がわくものですね。

それでも私、土日は今でもオンライン英会話やってないですからね、そんなもんです(笑)。隙間時間に同僚オススメのabceedというアプリで英語の発声はしてます。

② アウトプット初中級編
簡単な英語挨拶、テキストを見ながら出来る英語プレゼンから始める。

この写真を見てください。

これはこのnoteのタイトルにもなっているスタンフォードMBA生に英語でプレゼンをしてQ&Aをしているところです。スタンフォードMBA生の姿勢の良さ、表情の凛々しさ、嫌みのまったくない自信感が半端ないですね(笑)。まるで映画のようです。

タイトルではTOEIC900点超えてからスタンフォード生に英語プレゼンしたように書きましたが、これは便宜上そう書いただけで、実際は600点後半ぐらいしかないときに英語プレゼンにチャレンジしました。

もちろん今より発音は悪いです。冒頭の英語挨拶とかもじつにぎこちなかった。英語プレゼンもテキストを読んでいる感じに近い。英語で質問されても半分ぐらいしか理解できなかったし、もちろん回答は日本語でしました。

「少し通じた。嬉しい!」「恥ずかしい。悔しい!」こういった気持ちを抱くことが大切です。無理やりにでも実践の場はつくるべきです。

③ アウトプット中級編
徹底的に恥をかくシーンに飛び込んでみる。

次にこの写真を見てください。出張で香港に行った時の写真です。

上空のヘリコプターから撮った写真、ではなくリッツカールトン香港の116階からの景色です。あいにくの雨模様でしたが、この景色、このexclusive感、全てが初体験で完全に場違いでした(笑)。

ここでGEチャイナの役員などグローバル企業の役員陣といわゆるDX(デジタルトランスフォーメーション)についてディスカッションをしました。

入室するやいなやディスカッション前にchatting timeというのがあり、皆さん自由に自己紹介を兼ねてお話しされています。この時の私は確かTOEIC700点台後半。もちろん英語で雑談なんかできるわけありません。拷問でした(笑)。ビジネスエリートの皆さんから英語が話せない私にスマートに気を遣われることほど恥ずかしいことはありません。

ディスカッションタイムではほぼ聞き役でした。最後に日本人の方が私に話を振ってくださったので、そこで私は英語と日本語交じりで、自分なりの意見を言いました。ここで私にとって大きな発見がありました。

「片言の英語でも自分ならではの意見を言うと、真剣に耳を傾けてリスペクトしてもらえるのがグローバルスタンダード」ということです。これは日本とは圧倒的に違う部分で「自分の意見を言うなら、日本語より英語の方が向いているかも」というとても大きな発見もありました。

ディスカッションが終わったら数名の方が話しかけに来てくれて「あなたの話にとてもインスパイアされました」というような内容のことを言ってくれました。

chatting timeでは私に話しかけてくる人はほとんどいなかったのに、ディスカッションで自分の意見を言った後は向こうから積極的に話しかけてくる。とても分かりやすい世界です。

またこの時は数名の日本人の方が私のつたない英語をサポートしてくれて、とてもお気遣いいただきました。本当に今でも感謝の念で一杯です。次にお会いしたときに恩返しせねばと思っています。この恥をかいた話は延々と書けるぐらい私にとって印象的な出来事でした。香港の写真はかっこいいけど、私はものすごくかっこ悪かったです。

こういう体験は英語に限らず、何かしらの学習過程において本当に重要だと思います

④ アウトプット中上級編
英語プレゼンを出来るだけ自分の言葉で話す。Q&Aも果敢に英語でチャレンジする。

この写真を見てください。

APU(アジア太平洋立命館大学)の大学院生に英語プレゼンしている様子です。この時はTOEIC800点台になっていたはずです。

挨拶にちょっとしたジョークを取り入れてみたり、英語プレゼンも出来るだけテキストを読まずにやりました。ご覧の通り演台から少し離れて話してみました。それもいかにも英語が不自由なくできますよという雰囲気になるまで、かなりのコソ練をしてから臨みました(笑)。

この経験は私の中で大いに自信がつきました。まさに日本語を話すように英語を話せている感覚が少し持てるようになってきました。

問題はQ&Aです。質問はほぼ理解できました。理解できないところは英語で確認もできました。ただし自由自在に英語で回答することは出来ませんでした。結局、大事な部分は日本語で回答して通訳してもらう形になりました。

ただこれを見てくれた大学の先生や受講生からたくさんお褒めの言葉をいただきました。要約するとこういうことです。「英語話せないと言ってたけどそうは言いながら話せると思ってましたよ。でも本当にそこまで話せないんですね。それなのに果敢にチャレンジしている姿勢に心を打たれました」。

そうです、恥をかいてチャレンジしている姿勢に人は心を打たれます(笑)。

<レベル0>勉強スタンス/モチベーション維持法

本当はこれを一番最初に書きたかったのですが、最初に勉強法を書かないと皆さん読む気がしないだろうと思い(笑)、最後に持ってきました。でもここが一番大事だと思います。

だって勉強法を知っていても、それを実践しなければ意味がないですもんね。これ以降はもしかしたら読む方によっては目から鱗のことが書かれているかもしれません。カギは「いかに英語を嫌いにならないかようにするか」(できれば好きになるように持っていきたい)です。

① 英語の先生が言うことは半分聞いて、半分聞かない。

誤解のないように最初に言いますが、私が習っている英語の先生は素晴らしい先生です。ただし、先生の言うことをただやるだけではある程度のレベルで止まってしまいます。これは英語に限らず学ぶことは何でもそうです。

大事なのは「先生に言われたことを自分の頭で解釈してどうアレンジするか、自分なりの発見をするか」です。

例えば単語を覚えてきなさいと言われて単語を覚えてくるのは当たり前です。「フレーズで発音してみよう」となって自分のものになってきます。リピーティングも同じです。ググれば方法は書いてます。そこを「歌マネっぽく徹底的にマネするとそれっぽい発音ができそうだぞ」と自分なりに発見してやれるかどうか。

英語もスポーツも音楽も仕事も、まずは先生の言うことを聞くのが大切です。先生の知識や経験をもとにスピーディーに効率よく学ぶことができます。

ただそこからもう一段上に行くには「自分の頭で考えて、自分なりのやり方で試してみて、内省して、次のやり方をやってみる。それを繰り返すこと」が大切なのではないでしょうか。次の話にも繋がりますが、これで英語に対する自己肯定感が高まります。

② 英語の勉強を毎日決まった時間にやらない。

え?と思われるかもしれませんが、こちらの写真をご覧ください。

これは私が3年間かけて受けてきたTOEICの点数です。
そうなんです、私は英語を一気に勉強して点数だけ上げたわけではなく、じわじわ勉強してじわじわと点数も上がっていきました。一度も点数を落とさずに。例えば受験勉強やダイエットのように、目標に向かって短期間苦しいことをし続ければゴールに明確にたどり着けるようなもの、そういうものは毎日決まった時間にやるのがいいと思います。

ただし英語の場合は目標数値が明確にあるわけではなく、生涯学習に近いものです。時間を決めると義務のようになって「今日はやれなかった」というネガティブな思考が生まれてしまい、私の場合はいいことがなかったです

皆さん、忙しくてなかなか英語学習の時間がとれないという悩み、あると思います。私も仕事、家庭、子供の塾の送り迎え、自分の趣味のランニングやサッカー、などやるべきこと、やりたいことが多いです。だから決まった時間に英語をやろうとすると義務感や焦燥感にかられてしまう。

それよりも、朝、夕方、夜のフリータイムを、英語、読書、その他自分の趣味に割り当てて、その中でやりたいときに英語をやる。そして月単位ぐらいでどのくらい勉強したかなって分かる程度でよいです。「今月はこれぐらいやれた」「今日は英語したから偉い」って自分を肯定的に認めていく。

そして自分はやれば出来る子なんだ(笑)という自己肯定感や適度な自信をつけていくことが大切です。

③ 英語以外の他の趣味を持つことで、何かに取り組む際の伸びる共通点を見つけていく。

ちなみに私はランニングとサッカーが趣味で、ランニングの方は4年前から始めました。フルマラソンのタイムは3時間18分(サブ3.5と言われていて3時間半以内で走るという意味)で44歳にしてはけっこういいタイムです。

こちらも趣味なのに英語同様、嫌になるときがありました。「タイムを追い求めすぎたとき」「毎日何時に走ると決めていたとき」「色んな人の言うことを聞いて自分のフォームが崩れたとき」などです。好きな時間に、好きな走り方で走る。そしてタイムも狙いつつ、時々大会に出てそのタイムを確認する。それが一番。全部英語と共通しています。

このようにその人なりの成功法というのが必ずあるので、他の趣味でうまくいっているやり方を取り入れるのが正解です。

④ 英語を勉強するときはノートにメモを書く

この写真を見てください。

いまだにこのぐらいレベルの低いメモをしている私です(笑)。でも大人になったら意外と勉強するときにメモを取らなくなりませんか?何でもパソコンやスマホで済むようになったというのもありますし。

でもノートに書くという行為は必ず成績を伸ばしてくれると思いますね。受験勉強でもそうだったと思います。ノート。鉄板です。そもそもノートを持っていない人。今すぐ買いましょう。

⑤ 英語が出来そうオーラを出しておき、チャンスが来るように仕向ける

英語が出来そうなオーラって出したくないんですよね(笑)。だってそういう場を与えられて恥かくじゃないですか。でもそれがいいんですよ、44歳とかになったら自分から仕掛けないと恥をかくシーンなんてそうそうないですからね。

「でも英語が出来なくても特に困ることはないです」。そうなんです、特に困ることはないけど、実はチャンスは明らかに減っていてそれに気づけないのが一番怖いですよね。私の場合は英語出来そう感アピールによって、スタンフォードMBA生、香港、APU等での経験というチャンスがやってきました。会社をPRする意味で会社に貢献出来るし、自分の英語力強化にもなるし何も悪いことはありません。

終わりに

最後までしっかりと読んでいただきありがとうございます。最初に書いた通り、私はこれまで英語学習に何度も失敗してきた人間です。それらの失敗を乗り越えてここまできた軌跡を、惜しみなく、また大事なポイントのみを抜粋して書いたつもりです。

ただ正直まだまだです。実際の私に会ったら「え?英語話せるんじゃなかったの?」って感じると思います。でも「TOEICが900点超えて英語プレゼンできるようになった」とは書きましたが「英語が話せるようになった」とは書いてませんからね(笑)。

「先生の言うことは半分聞いて半分聞かない」とか言い出すやんちゃな私を根気よく教えてくれている英語の先生、一緒に英語を頑張っている同僚には感謝しかありません。おかげで私はここまでこれました。本当にありがとうございます。これからは英語プレゼンの後に英語でQ&A対応できるレベルを目指してがんばっていきたいと思います

もしこの記事が参考になったと思っていただいた方は、ぜひ「いいね!」や「シェア」をして英語学習している人に伝えてくれると嬉しいです。また私に直接フィードバックの声を頂戴できるとそれも嬉しいです。

皆さんからも良い勉強法があれば教えてくださいね。ではそれぞれの目標に向かってこれからも一緒に英語学習を頑張りましょう!そして恥をかくための実践の場にどんどん出ていきましょう!


※「note書いてみたら?」と言ってくれた一人にリクルートやLINEの先輩でもある田端さんがいます。その田端さんの英語noteのタイトルを真似して(インスパイアされて笑)私もnoteのタイトルをつけさせてもらいました。その田端さんの英語noteを以下に貼っています。note界のベストセラーの一つなので皆さんもう読んでいるかもしれませんが。私も読みました。田端さんのnoteは、よりビジネスパーソン向けの中上級編の内容だと思います。



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