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バイクを買った理由、手放した理由、そして買った理由

バイクの免許を取りたい友人と先日話したので、僕がバイクをどうやって選んできたかについて書きたいと思う。

おおまかに説明すれば、3ステップだ。免許を取って1台目に乗って、2台目に乗り換えて、3台目を手にして「これだ….これこそが….」と納得できるバイクに出会えたという流れだ。

これまで日常にバイクがなかった人からしたら、自分にぴったりのバイクを一発で見つける方が難しいんじゃないかと思う。趣味で買うなら「見た目が好き!かっこいい!」以外でバイクを選ぶことが僕は想像しにくいのだけれど、かっこいいからと言って買ってみたら「自分のライフスタイルには合わない…ぐぬぬ」となるケースもあるし、逆にそのバイクのスタイルが好きになっていって、自分の趣味が変わる可能性だってある。例えばオフロードなんて全然したくなかったのに、たまたまオフロードバイクの見た目にハマって買って、気づいたらオフロードが趣味になってました!みたいな。

何となく、バイクいいな。で教習所に通い始める人なんて山ほどいるだろう何を隠そう僕もその一人だ。そういう人はバイク選びをするときに、燃費とか、修理のしやすさとか、取り回しとか、足つきの良さとか、色々気にする要素はあれど結局は"見た目"になるのではないか。そもそもバイク初心者一発目で「自分がバイクで何をしたいのか」がわかる人なんているのか。

バイクに山ほど荷物を積んで北海道を走り回りたいのか、それとも泥だらけのオフロードを走破したいのか、初めてバイクを買う前から明確なビジョンを描ける人なんてそうそういない。僕もそうだったので、結局初めてのバイクは見た目で選んだ。

ハーレー(750cc)→スズキ(650cc)→ロイヤルエンフィールド(411cc)


といった形で、外車と国産車と行ったり来たりしながら、排気量が落ちていっている。バイクは排気量が多いほど刺激的な乗り物になるし、排気量が少ないほど乗りやすくなる。僕の場合はその適切なバランスのところを探りながらの3台で、僕にとっての正解が411ccだったということなんだと思う。

僕は中型のバイク免許を取ってからすぐに大型の免許を取った為、中型の免許しか持っていない時期が10日くらいしかない。なぜなら乗りたいバイクが最初から決まっていたからだ。僕はハーレーに乗りたかった。


ハーレーとニンジャしか知らなかったんだ


数あるバイクから吟味した結果ではなく、どちらかといえばネームバリューで決めてしまった感じがある。色々見てもよくわからず、そもそもバイクなんてハーレーとニンジャしか知らなかった。それでまずカワサキのサイトでバイクを調べて、ずいぶん前傾姿勢のレーシーなバイクを見て「こういうんじゃないんだよな」と思い、ハーレーを検討するようになった。

しかしハーレーを検討するくせに、どうもどかっと座って足を前に投げ出すようなアメリカンスタイルがしっくり来なくて、「もっとこう、普通の形のバイクないのかな…」と思っていた時に目の前に現れたのが「ストリートロッド」だった。


ハーレーダビッドソン ストリートロッド


初めてのバイクはハーレーのナナハンだった。
もう本当に見た目で決めた。カタログで見て何もわからないながら「これじゃん!!」と思って買ったのだ。

良いところ
・速い
・足つきがいい=立ちゴケしにくい
・音がすごい
・乗車姿勢が楽
・重心が低く安定してる

悪いところ
・ハイオクだからガソリンが高い
・航続距離が260kmと短い
・ガソリン残量がわからない
・クラッチがとても硬い
・重い


バイクを乗るうちに自分がキャンプとか旅の相棒にバイクが必要なのだということがわかってきた。そのときに、ガソリンがあんまり入らない&残量がわからないというのがかなり致命的だったので思い切って買い替えることになった。

スズキ Vストローム650XT

それで買い替えたのがVストローム650XTだった。このバイクはハーレーのときの反省点を全て潰したバイクだった。まず航続距離が470kmもあり、流石にこれだけガソリンが入ればどこにでも行けるでしょ、という余裕が魅力だ。


良いところ
・車体がデカすぎて嬉しい
・航続距離が長い。どこでもいけちゃう
・悪路に強い。キャンプ場とか。
・いくらでも荷物が乗る
・国産だから何となく安心
・マジで壊れないらしい
・高速でも楽
・とにかく楽

悪いところ
・乗り味が退屈すぎる
・車体がデカすぎてちょっとしたお出かけを一生しない


旅をするには最高のバイクだったが、乗り心地が良すぎて退屈になってしまった。風が全然来なくて、エンジン音も小さくて快適だ。快適だけど、まるで車みたいだ。車と同じなら、雨に濡れなくて死亡リスクが低い車に乗りたいんだが…..。

というので、快適と退屈が表裏一体であるということに気づいてしまい、ハーレーの弱点を2台目で全て潰したつもりが結局半年程度で手放すことになってしまった。




ロイヤルエンフィールド ヒマラヤ




そうしてたどり着いたのが今所有しているロイヤルエンフィールドヒマラヤだ。ものすごい雑な説明をすると、先ほどのVストロームを軽くして荒っぽくしたやつだ。エンジン音に味があって、でも旅ができるバイクー。650ccもなくていいから、もう少し取り回しの良い…そんなバイクはロイヤルエンフィールドしかなかった。



初めて公式の写真を見たときにハートを撃ち抜かれた。何だこのデザインは!デザインも最高で、エンジンも程よく荒っぽくていい感じだ。単気筒特有の振動があって、「バイクに乗ってる」感じがすごい。悪路走破性もある。それでいて遠くまで走っても苦にならないし、航続距離も450kmあるのだ。「たどり着いた」と思った。

良いところ
・名前がかっこいい
・珍しくてあちこちから称賛される
・悪路でもへっちゃら
・エンジン音が独特でいい味してる
・航続距離が長い
・取り回しが良い
・パーツ供給が良くて安い(らしい)

悪いところ
・メーター周りがバグってて参考にならない
・バッテリーが小さめで単気筒だからあがりやすい?
・修理対応できる店が限られる
・遅い。120kmがしんどい…。



実際のところどうなのか


バイクってどのくらい乗れるんだろうか。

大切に乗っていて、部品供給が安定していれば10年とか、乗れるんだろうか。それとも10年も乗っていればまた気になるバイクが出てきて、乗り換えるのか。そもそも、10年後もバイクに乗っているのか。全然わからない。先のことなんか。
乱暴にいえば、バイクは本当に趣味に全振りしている乗り物だから、だからこそ、あんまりスペックとか、効率とか、合理性とか、そういうことを考えずに始めちゃうのがオツなんじゃないかと思っている自分がいる。


今は自分の選んだバイクがめちゃくちゃしっくりきていて、お気に入りだ。ヒマラヤがぶっ壊れたら多分僕はヒマラヤを買い直すとおもう。そのくらいこのバイクを気に入っている。そして、そういうバイクと巡り会えたことがハッピーだと思っている。

また暖かくなったら(寒い今でも乗りまくってるけど)たくさんヒマラヤと出かけたいとおもう。




おしまい

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