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面白いことをやる人たち③

「地産地消」という言葉を聞いたことがありますでしょうか?

「地産地消」とは、「地元で生産されたものを地元で消費する」という意味で
近年、消費者の農産物に対する安全・安心志向の高まりや生産者の販売の多様化の取組が進む中で、消費者と生産者を結び付ける「地産地消」への期待が高まってきています。
国は、本年3月に地産地消を食料自給率の向上に向け重点的に取り組むべき事項として、「食料・農業・農村基本計画」の中に位置づけて、全国展開等を積極的に推進することとしています。
(農林水産省「地産地消推進検討会中間取りまとめ」から)


地域で生産されたものをその地域で消費する「地産地消」。輸送コストが削減できたり、鮮度が保てていたり、生産者の顔が見える安心感があったり、いろんなメリットが出てきます。そもそも古き良き時代の日本は元々やっていたことなのですが・・・。


輸送コストをカットできれば、二酸化炭素の排出や排気ガスの排出を抑えることにもつながります。(輸送に関わる業者さんの収益は減ってしまいますが・・・。)

鮮度の高い食品がいつも食べられる環境になれば、余分な保存料は使わなくて済みますよね。

生産者の顔が見えるということはどのような作り方をしているのか知るチャンスが身近にあるということです。自分でアクションさえ起こせば知ることができるチャンスが増えます。どんな作り方をしているのか知るついでにお子さんを連れていくことができれば、「命を支える食べ物がどんな作られ方をしているのか」知ってもらえる良いチャンスになります。

地方暮らしをしてきた中で、地元の農家さんから消費者が直接生産物を購入できる環境(直売所や道の駅など)が整っている地域は生活に伴って生じるゴミの量が少なくなると感じています。

遠くに衛生的に運ぶために包装が必要なわけであって、近くであればそこまで過剰な包装はなくてもいいんですよね。
「生活しているだけでどうしても出てきてしまうゴミをどう減らすか」


私たちが購入するものを見直すことで大きく減らすことができます。

地産地消が意識されて実行されていくと、農業者と消費者を結び付ける取組がもっともっと浸透していって、少しずつ環境に対する負荷を減らせると考えています。

消費者からすると生産者の顔が見えてどんな作り方をしているか知っていると安心だし、地元の人からの需要があるとわかれば生産者は安心して増産に踏み切れるし、農業のやりがいもさらに出てきます。
継続していくことでお互い幸せな関係になれるし、絆も生まれて良好な関係になっていくと期待していきます。

農家さんが頑張って美味しい作物を作れた分だけ豊かになっていける仕組みをみんなで作っていかないと生産者は今後どんどん少なくなっていって気がしています。

消費者と生産者が疎遠になって、分断されていってしまっているように感じます。(熊本で自分が住んでいたところは消費者と生産者がそこまで遠くない印象を受けていました。)

そんなたくさんの可能性を秘めている地産地消

地産地消と同じぐらい可能性を秘めているワードに出会いました。(前置きが長くなってしまい申し訳ありません。)

「店産店消」

最初にこのワードを見た時、何のことかと思ったのですが、中身を見たら衝撃を受けました。


元々老朽化していた、築40年のビルを一棟まるごとリノベーションすることで、地域活性化と就労支援もしていく「SustainuS(サステナス)」というプロジェクトです。
カッコ良すぎて嫉妬するレベルです・・・。

3Fの「SustainuS Farm」で野菜を育てて(一次産業/高付加価値の植物生産)
(LEDの光を当てながら水耕栽培で育てたレタス、ハーブ、エディブルフラワー)


2Fの「ICONIC STAGE kitchen」で下ごしらえ・加工して(二次産業/製造加工業)(収穫物を用いた加工、製造)


1Fの「ICONIC STAGE 」、「ICONIC STAGE Cafe」で提供する。(三次産業/流通販売業)(カフェ、ショップ)

もう、流れるような生産と消費ですよね。経営者が、一次産業×二次産業×三次産業を行って、経営の多角化を図る六次産業化。


もちろん上の階から持ってくるのでゴミは大分減らせます。(ちなみに4Fと5Fは親会社である人材派遣会社のオフィスになっているとのこと。)

面積の問題で全ての野菜を生産して賄うことは難しいかもしれませんが、地産地消でクリアしたい課題を解決していきつつ、ゴミも少なくできる素晴らしい取り組みだと思います。

しかもこのお店は地域の生産者さんたちから、規格外になって通常であれば自家消費や廃棄されてしまう野菜を仕入れて活用しているそうです。
もうアイデアが素晴らしすぎます。

アイデアひとつで今あるものをどう活かしていくか。
とても魅力を感じます。

1Fのカフェレストランを利用された方は3Fの生産スペースの見学もできるとのことで是非近いうちにお伺いさせていただきたいと思っています。

地域や社会の課題を解決しつつ、自分の仕事をしていく。

勉強になりますし、素直にかっこいいです・・・。

こういう企業やお店の取り組みが認知されていって、「本当の意味で素敵なお店」を選んで食事を楽しめる消費者が増えていくと世界は変わってくるのかなと感じます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!





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Suzuki Takeshi
サポートしていただけたら、実験用具を買うか、実験用の薬品を買うかまだ決めていませんが、生徒さんたちと授業のために使いたいと考えています。