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アクセルをかけられる大人
畑を耕している時のことです。
お借りする耕運機が現在修理に入っているので、耕したり、草を除去していました。(周りに柵がないので作業は丸見えです。)
大きめのトラックで通った地元のおじいさん。
「何を育てるの?」
「まだ決めてないんですよね」
「鍬一本じゃどうにもならんじゃろ。」
と言って笑ってどこかに言ってしまいました。鼻で笑う感じでした。
「いつまで続くか見ものだね」と勝手に脳内でアフレコしたのですが、そんな感じにみて取れました。
こちらとしては、耕運機が使えるようになるまでの間に土づくりもしたいので真剣にやっているのですが・・・。
ここでちょっと感じたことがあります。
時々自分のブラックな部分が出てくるのですが、ここにカチンというか敏感に反応してしまいすごく頭の中に残りました。
もちろん態度には出しませんでしたが、その時、その後に感じたことを書きたいと思いました。原動力を生み出してくれたおじさんには感謝です。笑
「大変でしょう」
「この広さは大変だよ?」
「一人じゃ無理だよ」
「なんでこんなことしてるの?」
畑で作業しているとネガティブな言葉だったり、ブレーキとして作用するような言葉をたくさんかけられます。
恐らく悪気はないと思いますし、前向きに応援してくださる方もいらっしゃいます。
自分は農業に関しての知識が豊富にあるわけでもありませんし、高価な農業機械や農業器具を導入できるような余裕もありません。
こんな素人が農業に挑戦していくのは一般的に無謀だということは理解しているつもりですし、大変なのも知っています。
素人が生半可な覚悟でできるほど甘いものでもないこともわかっています。
でもその上で挑戦してみたいと思ってやっています。
新しいスキルを身につけていくことはいくつになってもワクワクしますし、自分が身につけたことがいつか生徒さんの役に立ったり、他の方の役に立つことがあったら最高に嬉しいと思うんですよね。
本気で挑戦している限り無駄にはならないと思っています。
自分にできることを増やす=スキルを増やすことって楽しいのに、日本の多くの大人はそうしません。
他の人の足を引っ張って悪い意味で自分と同じ「現状維持」に引き込もうとします。
大人になると今まで生きてきた経験からある程度見通しがつきますし、
「できない理由を探す」のは慣れたものです。
だからこそトラックのおじさんに言われた
「鍬一本じゃどうにもならんじゃろ」という言葉に「またかよ」「この人もか」と感じてしまいました。
挑戦する人に「どうせ失敗するから傷が浅いうちにやめとけー」的にブレーキをかける人(知り合いではない)に多く遭ってきました。
これが日本の現状なのかなと思うと少し寂しくなります。
文化的なものだったり国民性だったりするのかもしれません。
挑戦する人に敬意を払って、その人を応援する雰囲気というか土壌は海外ではたくさん目の当たりにしてきましたが、日本ではあまりみたことがありませんでした。
「出る杭は打たれる」ところは、日本ってなんだかなぁと思ってしまいます。
(他に素晴らしいところはたくさんあるのですが・・・)
日本の成長が止まってしまったと言われているこの30年間に定着してしまった悪しき土壌かなと感じています。村社会というかなんというか・・・。
「今まで得てきた知見、経験、コネを総動員して、どうやったらできるか」
できる方法を探す大人に魅力を感じます。
また、人のチャレンジにブレーキをかけずに加速させられる人にも魅力を感じます。
「そのアイデア素敵だね」
「こんなこと出来たら面白そうだね」
「ワクワクするね」
「自分はこんなことで手伝えるよ」
「周りにこんな人がいるよ」
アクセルになれる人。
畑の師匠は完全にこのタイプの人でとても魅力的です。
傾聴力が高くて、ものすごく話を聴いてくれます。
できない理由を探すのではなく、できる方法を一緒に探したり考えてくれます。
困ったことがあったら解決に向けて一緒に考えてくれます。
自分ができることを提案してくれます。
知っていることを出し惜しみしません。
人脈をフル活用して人と人を繋いでくれます。
かっこいい大人の背中を見せていただいていてとても感謝しています。
(こういう大人がどんどん増えていってほしいなと思います。まずは自分がこういう大人になりたいと思います。)
いよいよ本題なのですが、生徒さんたちが求めている大人にも同じことが言えるんじゃないかなと思います。
自分が生徒だったときを思い返してみるとそうでした。
自分にブレーキをかけてくる大人はあまり好きじゃなかったとように思います。
もちろん、命を守るためだったり、取り返しのつかないことを起こしてしまわないようにするためにブレーキが必要な時もあるのですが、成長していく上ではアクセルは必要だなと考えます。
生徒さんだったり、若者がどんな大人を求めているか。
これは多分どの時代も変わらないんじゃないかなと思っております。
一見不可能そうなことでも達成するためにどうすればいいかアクセルになってくれる大人を若者は求めている気がします。
生徒さんに接するときもそうですし、大人として生きていく中でも常に意識していきたいと思います。
そのためには自分のアップデートを怠らないように。成長が止まったらきっとあのおじさんのようになってしまう気がします。
気づかせてくれたおじさんに感謝です。
自分への戒めを込めて。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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