#150 面白半分日記30 湯につかり身をほぐし心を結びなおす
3連休といっても特別なことをするわけでもなく、初日は妻も仕事が休みだったので、自宅から車で20分ほどで行ける温泉に浸かってきた。
樹齢七百年の神木を拝み、温泉施設へ入ってすぐにいつもの温泉まんじゅうを買った。
もっちりした食感で甘さ控えめのあんこが優しくて美味しい。
人気商品ですぐ売れ切れてしまうので、いの一番に買ってフロントに預けて入浴。
最初は露天の湯に浸かる。
裸で-9℃の外に出るのはさすがに寒い。
日常のわずらわしさから逃れ、ただひたすらボーッと湯に浸かる。
でも、無心にはなれない。
修行が足りないな・・・・
どうしても、週明けの仕事や新しいプロジェクトのことを考えてしまう。
湯煙が立ち上がるなか、ぼたん雪がハラハラと舞い落ちてきて溶けてゆく。
のどかではある。
つい数日前から雪解けがすすみ、アスファルト道路が顔を出していたので、春が近いと思っていた。
一昨日から大雪となり、また冬へ逆戻りだ。
ネコがっかり。
すぐそばのアイヌ資料館にあるアイヌ神話集(知里幸恵 編纂・翻訳)の一節を思い出した。
銀の滴 降る降るまわりに
金の滴 降る降るまわりに
梟の神が「銀の滴降る降る~」と静かに歌いながら下界の人々の暮らしを見つめ、いろいろな思いを語っている。
洋の東西を問わず、フクロウは神や知性の象徴であったり、幸運・開運、勉学・守護の象徴として描かれている。
日本でも古くから「不苦労」の字をあてて縁起を担いでいる。
不苦労ねぇ・・・・・
最後に、ほてった体をクールダウンするために、冷やしたぬきそばを。
蕎麦の麺は、うどんよりも切れやすいので、厄災との縁を断ち切るという縁起物になるそうだ。
心をほぐせば身体がほぐれ
身体をほぐせば心がほぐれる
考えるより動くことで身も心もほぐれ
ほつれた糸を新たに結びなおせる
そんな気がした。