とある授業の号泣スピーチから・・
「子どもが教える学校」は子どもが先生となり、授業を行う学校です。
子ども達は自分で授業テーマを選び、3週間かけて準備をし、そのお披露目となる授業には100人近い大人の方がご参加くださいます。
授業中に参加者の感想は、その場でチャットに反映されるのですが、いつも驚くほどの数の感動のメッセージで溢れかえります。授業後にはSNSでたくさんの感動記事が更新されます。
授業にはひとつとして同じ場はありません。
毎回毎回が子ども達のメッセージとそれを受け止める温かなエネルギーで
満ちています。そして主宰である私が、きっと誰よりも毎回この場に新鮮な気持ちで向かい、感動を得ているのです。
なかでも、ゴールデンウィーク明けの学校第2期3日目の授業は、私も思わず号泣してしまう、忘れられない1日となりました。
今日の記事では、授業の最後にご参加くださった方にお届けしたメッセージを再現してお届けします。(号泣しながら話したメッセージに、少し加筆しました!)
ぜひ読んでいただき、共感いただけたらいいね!いただけると嬉しいです!
▼分け隔ての一切ない場だった
2期は20名の子ども先生メンバーに参加してもらいました。年齢は、小学校2年生から大学生までが参加したコミュニティです。年齢差でいうと12才差!
大人子ども、分け隔てなく学ぶがポリシーとはいうものの、正直この年齢差は大丈夫かなって迷いましたね。
大学生にとっては、小学生と一緒に勉強するのは子ども扱いされているみたいで嫌かな?年齢が小さい子はお姉ちゃんたちの話はテーマも難しいし、漢字も読めないしどうかなと思いました。
でもね、実際、ここまでの授業までに数回のワークショップをしているんですけれど、みんなそれぞれの話に真摯に耳を傾けていて、本当にすごいと思いました。私の心配なんて不要だったなって思いました。
▼人と話すことで「自分の輪郭が立ってくる」
自分と違う人を排他することは、実は簡単です。知らないことを排他するだけですからね。
でも本当は、違うことが素晴らしいし、自分とは違う人がいるからこそ「自分の輪郭が際立ってくる」んじゃないかなと私は思います。
人は自分のことは当たり前すぎて分からないものです。一生を共にする自分の顔だって、本当は自分で見る事すらできないのですから。自分の顔を見るために必要なのは「鏡」です。
自分のテーマと向き合う中で、みんなはこの3週間でよーく自分のことが分かったと思います。
周りの人の事も分かったけれど、それ以上に自分がこういう場に立つ時どんな気持ちなのか、テーマについてどんなふうに思っているのか、それが見えてきたと思います。
また、それを通じてきっと親子で会話も重ねられたんじゃないかなと。
▼「輪郭が見えた自分」で人とつながる
自分の輪郭が見えるって、私はとっても尊いことだと思います。自分が何を思い、何を感じているのか、どういう人間なのか、そういうことです。
これは算数が何点とか、体育で何秒台とか、それらとは全く違った価値を持ちます。自分だけのものさしで自分をどう表現できるか、ということです。
自分の輪郭が見えない時、人って自分とは違うまわりの人を排他すると思うですよね。だって、自分と違うなんて恐怖じゃないですか。自分の存在を脅かす存在かもしれない、自分のほうが相手より劣っているかもしれないって。
でもね、自分の輪郭がくっきり見えてくれば、相手が違うことなんて気にならなくなる。むしろ、みんな違って当然だと心の底から腹落ちできると思うのです。自分の輪郭と同じくらい、相手には相手にしかない輪郭があるのだと、理解できるから。
ちょっと抽象的な話が続きました。
例えば初めて子ども先生にトライする子ども達。最初は大人に授業なんてって、最初は尻込みするんですよね。ゲームを題材に授業していいのかな、とか。大好きな虫やクラブ活動のことで授業していいのかな、って。大人の方がよっぽどためになることを知っているし、私たちの授業になんて耳を傾けてくれないんじゃないか。
3週間の授業準備の中で、子ども達のそのテーマについて深堀をしていきます。追っかけているのはそのテーマについてですけれど、実際は子ども達は「自分の感性や考え、何に心震えるのか」自分自身を少しずつ知っていきます。私は、その話をひたすら肯定し、受け入れる一人目の大人というスタンスをただとるだけです。
そのうちに「このテーマでいいんだ」が「このテーマがいいんだ」に変わり、「むしろこのテーマじゃなきゃだめなんだ」に変わっていくんですね。
これは、「私でいいんだ」から「私がいいんだ」へ、そして「むしろ私なきゃだめなんだ」に変わっていく瞬間でもあります。
▼自分のままのメッセージに心打たれる
そうやって輪郭がくっきりした、思いのこもった20人の先生の授業を聞くと、大人の方々も感情のスイッチが入ります。
私ってこういうことが好きだったなとか
嫌だったあれを手放そうとか
あの夢もう一回やってみようとか
子ども大人関係なくいろんなスイッチが入る時間になるのです。子ども達が、何者かになろうとせず、「自分のままで」ストレートに授業をする、その姿勢に、大人の側も「自分のままで」あるスイッチが呼応してしまうのではないかと私は感じています。
▼子どもを子ども扱いしたらもったいない
子どもって、子ども扱いしていたらもったいないですよね。
今日話してもらった授業の多くは、みんな高額を払って自己啓発セミナーなどで習うものも含まれていると思います、本屋さんの自己啓発本や最新の自己肯定感を上げるためのメソッドなども子ども達はさらりと話してくれました。
自分の感性に従うこと、他人の顔色を見て生きるのではなく自分の好きに従ってみること、覚悟を決めること、決断のこつ、たくさんのことを話してくれました。
子ども達がこうやって人前で言葉にできるというのは、それだけ常日頃から感じていて、腹落ちしているからこそ人に伝えられるのだと思います。伝えて人の心をここまで動かせる、素晴らしいですよね。
人類の最新のコンテンツを頭に持っている!やっぱり最新OSすごい!って思います。
ここから学ばないで誰から学ぶんだということを、私自身この3日間で再度確認しました。目上の人を敬い、たくさんの経験から学ぶことももちろん大事。でもそれと同じくらい新しいみんなに知恵、特にセンスを授けてもらうことが、今の大人たちに必要だとも思います。
子どもが教える学校 次回は?
毎月第1土日に開催!
次回は9月の第1土日!!
ご案内はこちらの優先登録からお送りします!30秒で登録できます!
【プロフィール】
鈴木深雪 東京都日野市在住
小学2 年生男子を子育て中の働く母。
個人HP)https://himotoki.com/
大手印刷会社に 16 年勤務そこでのプレゼンテーション/資料作成スキルを活かし、思考整理サポートや資料作成代行業務で独立。 7 年間の子育てで学んだのは「子どもが大人に最大の学びをくれる存在」であること。いつか子どもが先生の学校をやりたいという夢と、学校休校への子どもたちへの思いが合致し、本プロジェクトを 2020 年 3 月に立上げた。
その他、ライフワークとして、働き方をテーマとした東京都日野市主催セミナーへの登壇や、 NHK 番組「おはよう日本」への出演実績あり
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