それは小1息子の授業ボイコットから始まった
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誇れる話ではありません。タイトルの通りです。昨年小学校にあがった息子、1年前の掲題の記事がFacebookでもあがってきたので再掲します。
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子どもが教える学校で、子ども達に「プレゼン」などを教える立場である私ですが、普段は小学生の母として、男の子の母として格闘している様子が少しでも伝わればと思います。
1:新1年生初めての土曜登校日のこと
とある土曜日、息子の学校の「学校公開」があった。昔でいう、授業参観である。
小学校にあがって2ヵ月ちょいの息子。通常でも月~金と通学するのはなかなかのハードワークだ。その上、今週は土曜日も登校だよと伝えると、息子は目くじらを立てて、前日からブーブー言っていた。
「なんで行かなきゃなの」
「みんなの勉強の様子をお母さん達にも見せてよ、その代わり月曜日はお休みになるよ」
「いやだ、せっかくの土曜なのに」
この無限ループ。
息子の質問には、極力「そういうものだから」「そういうものなのよ」で返さないように気をつけている私。
だけど、学校公開は土曜日と決まっている。仕事を持つ親も見られるようにとか理由はいろいろあるけれど、息子が納得できる最適解は見当たらず、結局は「そういうものだから」に尽きる・・
そんなやりとりだから、学校公開当日の朝になっても息子は納得しない。
その日の早朝には、
「心が苦しくなってきた」
「心がもう限界になってきた」
あれこれ学校への不満を持ち出してきては、オイオイ泣く始末。
詩人wのような息子の言葉に親も気持ちが揺らぎ、もういっそのこと、休ませてしまった方がどれだけ親も子も楽かと、頭をよぎる。
(はっきりいって体裁をかなぐり捨てれば、休ませた方が楽なのだ。後は大人の私たちが世間体を脱ぎ捨てられるかヨナ・・笑 『新1年生、最初の学校公開をずる休み』・・うーむ・・笑)
一緒に通学する友達との待ち合わせの時間も刻々とせまってくる。
で、咄嗟に出た私の妥協案。(これが後に致命傷になるのだが・・笑)
「とりあえず、1時間目の授業だけでも行こう!!」
はい・・ダサい提案です。大人げない提案です。1時間目だけなんて、私は心の片隅にも思っていません。
なんとか行ってしまえば、気持ちも戻りいつも通り学校で過ごせるはずと、丸め込めようとしました・・
2:そうは問屋が卸さなかった!
結果、戦略通り息子はしぶしぶながらも登校。親としては、ほっと胸をなでおろしたのでした。(所詮、小1ちょろいぜ・・)
1時間目の国語の授業も、教室の後ろで様子を見ている限りはとっても楽しそう。あれは、杞憂だったのね!!!!積極的に手を挙げたり、ワイワイ友達とやりとりする様子を見て、そうそう、行ってしまえば楽しいのよ、学校なんて、と思っていたわけです。
そして・・
1時間目終わりのチャイムがなり2時間目は体育。体操着に着替えたクラスの子ども達が廊下に整列している中、ガサゴソとロッカーや机の中の荷物をランドセルにしまい始める息子。
【私】 (・・?まさか?・・)
《息子》 「お母さん、帰るよ!」
そう言って先生にあっさりと断りを入れて、帰り始めたのです。
【私】 (まじかよ・・)
そのあっさりぶりに、先生もあっけにとられて、今日はそういう予定だったのかしらと受け入れる姿勢??
【私】 (先生・・止めてください・・w)
次の授業もあるのでクラスのみんなも先生も体育館に移動をぞろぞろと始める。あれよあれよの間に、ランドセル背負った息子と私、教室にふたりポツン。
【私】 「本当に帰るの?体育だよ」
『息子』 「帰るよ、だって決めたもん」
2~3回、問答を繰り返したけど、息子は一歩も引かない。もう親である私も覚悟を決めました。
【私】「んな言うなら、帰ろう!その代わり、今日は帰って
お母さん先生の授業だよ。ひらがな書き順ぐちゃぐちゃだから。」
『息子』「わーーーーーい!」
となって、自宅に帰って3時間ほど家庭学習となったわけです。
3:今回の出来事、いろんなことが頭を過りました
ここからが私の真骨頂「考察&分析&考察」です。←これが大好物です
学校ボイコットが癖になったら・・
心底学校が嫌なら気持ちに寄り添いたい・・
親としての責任は果たせてる・・
まわりからどう見られるだろう・・
などなどなど、私の中のエゴがうるさいこと、うるさいこと!もう本当ーーーにたくさん!と叫びたくなるくらい!
だけど、それらの自分の気持ちに向き合い最後に残ったのは、『何これ!さいこーーーにおもしれぇじゃん!!』っていう気持ちだった。親としてどうかと思うけれど。
多分、これが息子のお友達の話だったら、手放しにそう思ったと思う。だけど、自分の息子の事ってなると、途端に「息子と私」が一体化して、手放しで面白がれなくなる。だけど本音は面白いじゃん!
だって、そんな事私はやったことなかったもん!学生時代に。
(私は息子と私を、同一視しないことはかなり意識していて・・これについてはまた、リクエストなどあれば書こうと思います!)
4:自分の青春時代と重ね合わせてみた
もうね、今回の息子の選択、私の中ではあーりえない選択だったわけですよ。私は学生時代、学校をずる休みなんて考えたこともなく、皆勤賞だったから。学校を途中で帰ろう、なんて選択私の辞書には皆無だったから。
高3の時に1度、先生に仮病を使って学校を休んだことを、20年経った
今もすごく覚えてるくらいチキンだからさ。私にとって18年かかったバンジージャンプを、小学校入学のものの2カ月で飛び越えた息子に不謹慎ながらも「大物感」を感じてしまったのでした。
息子は2時間目以降をサボった。だけど、校内の時間は彼が席にいなくても、普通に問題なく時は流れている。何なら、苦手の書き順を克服するために家庭学習が出来ている。
学校に行かなかったら・・私はその先に何を恐れていたんだっけ。
――
私が18年超えられなかった枠を
6才の息子が超えたこと。
――
ここからはまだ上手に言葉にできない。
だけど、なんかその事実だけを淡々と感じていたら、急激に私の中で世の中の見え方が、がらりと変わった。ドリフの舞台装置が回転してあっという間に場面転換が起こるように。
月並みな言い方をすると、
・自分が感じていた枠は所詮、自分が握りしめていたものに過ぎない
・その枠のお陰で世の中を小難しくこねくり回して見ていたな
っていう話なんだけど。
とにかく、自分が今まで見ていた景色の「額縁」がその時を機にがらっと変わった気がした。すると、日常の景色が全然違うように見え始めた。
5:一日学校休んでも、恐れていたことは何も起こらなかった
先生も1年生はみんなつかれてますからと「一定の理解」を示してくれた姿勢だった。翌週から息子は「いつもどおり」に学校に登校していく姿だった、
心配は私の杞憂に終わった。
そんな私を横目に、当の息子本人は、はなからそんな事は起こらないと自分の選択に全幅の信頼を置いてるようにも見えた。彼にとっては、あの土曜日はお休みであの人休みたかった、以上!に過ぎないのだ。
(こいつ、まじで大人だな。)
息子と私は、息子が生まれて6年半。毎日のように同じものを食べ、
同じ場所で寝起きを共にし、暮らしている。何なら彼の意識形成には、私の価値観が大いに影響している。(と思う)
だけど、それだけ共にしているのにも関わらず
・同じものを見ても、
・同じものを食べても、
・同じことをしても、
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全く違うことを感じ、
そもそも同じように
物事が見えてないことが
===
本当の本当の意味で腑に落ちた。
6:更なる蛇足考察・・が続く
同じ時を刻んでいる家族でさえ、見え方が違うと、こんなにも感じ方が違うんだ。すると、私の中で一気に世の中の見え方が変わった。フレームが切り替わる、リフレーミングが起きた。
「息子のように物事を見たら
世の中はどう見えるんだろう。」
「生まれてきた赤ちゃんのように
毎日を過ごしてみたら
どう感じるんだろう。」
「今日が最後の一日だと思ったら、
空を見上げてどう感じる?」
「10年後の未来から、一日だけ
今にタイムスリップできたら、
街中の風景に何を感じるだろう。」
これらはよく私が幸せを思いっきり感じたい時に、頭の中で繰り広げる独自の妄想たち。息子を見ていたら、これらの妄想の意図するところが本当の意味で分かってきた。
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今見ている物事を、
今見ている額縁じゃなく、
全く新しい額縁を通してみたら・・
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そのフィルターを通してみる景色は、急に色鮮やかで誰かが愛情たっぷり込めて描いた絵画のような、美しい風景に突如見えてきた。
家の近所の緑の木々も、家族との時間も、何ならTVボードに薄く積もった埃さえも。笑私たちは自分の額縁で物事を見ているに過ぎない、じゃあその額縁を取り換えてみたら。あぁ、単純に美しいじゃん。って笑
子育てってね、子どもってね。こうやって大人に本当にたっくさんの気づきを伝えてくれるんだよ!!だから子どもと一緒は面白い!
教育にだって、いわゆる子育てにだって、大して興味がない私が、今子ども達とこうやって「子どもが教える学校」を一緒にやれているのは、この子ども達が与えてくれる気づきが、最高ーーー!に面白いから、ただその1点に過ぎない。
子どもが教える学校 次回は??
7月4日(土)7月5日(日)ともにAMに
開催の予定です!
【プロフィール】
鈴木深雪 東京都日野市在住
小学2 年生男子を子育て中の働く母。
個人HP)https://himotoki.com/
大手印刷会社に 16 年勤務そこでのプレゼンテーション/資料作成スキルを活かし、思考整理サポートや資料作成代行業務で独立。 7 年間の子育てで学んだのは「子どもが大人に最大の学びをくれる存在」であること。いつか子どもが先生の学校をやりたいという夢と、学校休校への子どもたちへの思いが合致し、本プロジェクトを 2020 年 3 月に立上げた。
その他、ライフワークとして、働き方をテーマとした東京都日野市主催セミナーへの登壇や、 NHK 番組「おはよう日本」への出演実績あり
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