弁護士の選び方①「直感を信じて!」
日本弁護士連合会作成の弁護士会別会員数の資料によると、令和5年3月1日現在、日本には44982人の弁護士が活動しています。
「弁護士も最近は食えないっていうし…」
「だいたい知り合いの弁護士なんていないよ」
「どうやって4万人もいる弁護士の中で、自分に合う弁護士を選べばいいんだろう」
そんなあなたに、弁護士である私が、忖度いっさいなしで、弁護士のおすすめの選び方をお伝えします。
直感を信じて
あなたにお伝えしたいのは「直感を信じて」ということです。
その理由は、3つあります。
1 長期化する傾向がある
2 あなたにとって不利な話をされることがある
3 有能か無能か判断がつきにくい
1 長期化する傾向がある
弁護士へ依頼する案件は、すでにトラブルになっているケースが殆どです。
そのため、裁判になったり、資料が膨大だったりして、解決までの時間が掛かる傾向にあります。
裁判になった場合の期間としては、民事・行政令和3年度司法統計によると、双方が判決まで争ったケースでは、平均14.6カ月の時間が掛かるということです。
案件を依頼している長期間、あなたは、何度も何度も、多ければ数十回にわたって、弁護士と連絡を取って、打ち合わせをしたり、電話をしたりする必要が出てきます。
あなたが「なんか合わないんだよなあ、この弁護士。。。」と思った、その弁護士とは、数年間にわたって、何度も何度も話をしなければならない可能性があるのです。
要するに、長い付き合いになる可能性が高いので、慎重に選びましょう、ということです。
2 あなたにとって不利な話をされることがある
あなたが依頼する案件は、あなたにとって人生の一大事だと思います。
裁判や交渉が進むにつれて、あなたが依頼している弁護士から、「このままだと負けるかもしれないから、このあたりで手を打ちませんか」といった話をされることもあります。
ただでさえ、人生の一大事について、「このままだと負けるかも」という不利な展開になっていることを聞かされるわけです。
どんな人でも、腹立たしく思うでしょうし、怒りを通り越して悲しくなるでしょう。
依頼している弁護士とは、そういった方針についての話し合いもする必要があります。
そのため、弁護士は、あなたが直感的に「この人なら、そういう話もなんとか聞けそうだな」と思える人にすべきです。
弁護士にも色々な人がいます。
あなたの一大事を、軽いことのように話してしまう弁護士もいるのです。
そんな人ではなく、あなたが直感的に信頼できると感じた弁護士にすべきです。
3 有能か無能か判断がつきにくい
誰しも、有能な弁護士に依頼したいと思うでしょう。
ただ、弁護士は、どうしても専門的な職種であるため、一般の方から、有能なのか、無能なのか、ということを判断することは非常に困難です。
最近はネット上で、物凄い実績を持つ弁護士のように宣伝している法律事務所もあります(※実際に、同業の弁護士から見て、素晴らしい成果を多数お持ちの先生も勿論いらっしゃいます)。
そんな状況ですから、あなたが会った弁護士が、有能なのか、無能なのかを判断することは非常に難しいと思います。
たとえば、①と②のどちらの弁護士が有能だと思いますか。
①弁護士歴30年。有名な案件を担当していたと新聞に何回も載ったことがある。だけど忙しくて連絡が付かないし会えない。自分の話もあまり覚えていないように感じられる。
②弁護士歴5年。有名な案件を担当したことは無い。ただ、レスポンスが早く、親身になって対応してくれると感じる。
人によって、①の弁護士の方が頼れると感じるでしょうし、②の弁護士の方が信頼できると感じるかもしれません。
有能か、無能かを判断することが非常に難しいからこそ、あなたの直感を信じるべきだと考えています。
まとめ
私のこれまでの経験から、「直感を信じて!」と自信を持って申し上げます。
「なんだかなー」と思ったら、何人かの弁護士に会ってみて、実際に比較してみてください。
ぜひ、あなたにとってベストな弁護士が見つかるように応援しています!