僕の人生の旅路と、共に歩む仲間を探しに6.僕と、コンシェルジュ
僕と、コンシェルジュ
ここでふと、考える人もいるんじゃないかと思う。
「誰がシニアをサポートするの?」
シニアに寄り添うのは「コンシェルジュ」と僕たちが呼ぶ「良き隣人」のみなさんだ。彼らが地域を訪問して、耳をかたむけお話を聞き、サポートする。それが全てだ。
これまで無償の親切に頼ってきた「ちょっとした困りごと」は、今では地域にも、そして家族にも頼めない世の中になっている。部屋の電球を交換できず、懐中電灯で夜を過ごしていた女性には、同居していた息子さんがいた。でも、毎日早朝に出勤し深夜に帰宅する息子さんに、彼女は申し訳なくて頼めなかったという。部屋に明るさが戻った時、女性はポロポロと涙をこぼし「ありがとう」と言った。
あるコンシェルジュさんは「自身の親をあまり大切にできなかった」という後悔から、他の誰かをサポートする人生を送りたいと言ってサポートを始めた。当初は「自分にはできることが何もない」と不安を抱えていたが、今ではシニア宅や介護事業所、行政にも足を運び、どんどんと自分の役割を増やしている。人知れず抱えてきた痛みが、少しずつ癒されていく姿をみるのが、とても嬉しい。
(障子張り替えサポートの風景)
「誰かの役にたちたいと思う心」 コンシェルジュさんに求めるものは、これだけ。誰でも誰かの役にたち、そうすることで役割ができ、居場所が生まれる。「ありがとう」で繋がる新しい働き方、生き方を、たくさんの方々に経験してほしい。
ここまで読んでくださった人にも、そうでない人にも、
素晴らしい今日がありますように。
ありがとうございました。
続きます。