第17回世界剣道選手権大会 女子団体決勝 日本vs韓国を分析してみた!
今回は9月15日に韓国の仁川市で行われた第17回世界剣道選手権大会、女子団体決勝日本vs韓国の試合を分析していきたいと思います。
「第17回世界剣道選手権 男子団体決勝 日本vs韓国を徹底分析してみた!」をまだ読んでいない方は、ぜひ読んでください!
ここに書くことは全て私の個人的な分析であることをご了承ください。
まず初めに、両チームのメンバーを確認しておきましょう。
日本 vs 韓国
先鋒 渡邊タイ - Sun A JUNG
次鋒 高橋萌子 - Ju Won CHOI
中堅 冨永比奈野- Yeon Seo RYU
副将 山本真理子- Ha Neul HAN
大将 松本弥月 - Hwa Yeong LEE (敬称略)
先鋒戦から順に振り返っていきたいと思いますが、まだ試合の様子を見ていない方は、下のリンクから動画を見てください!
※記載されている時間は上の動画での時間を示しています。
先鋒戦 渡邊タイ(JPN)-Sun A JUNG(KOR)
先鋒戦は序盤から勢いのある展開でした。
0:08ではJUNG選手が引き面で下がったところを渡邊選手が追い、体当たりでJUNG選手が後ろに倒れる場面がありました。
倒れた後に渡邊選手がJUNG選手に頭を下げているところは非常に日本人選手らしさが見えた場面でした。
1:27にJUNG選手の惜しい面がありました。タイミング的には完璧だったと思います。
3:04 渡邊選手が面を打ってライン際に行った場面です。
審判は渡邊選手がラインから出る前に止めをかけているように見えますが、どうなんですかね。
JONG選手が故意に押し出そうとしていますが、あそこで止めをかけるべきかどうか少し疑問に感じました。
詳しい人がいたら教えてください。
結果はそのまま引き分け。JONG選手が渡邊選手の動きにしっかり反応していたので驚きました。韓国選手のレベルが上がってきていますね。
次鋒戦 高橋萌子(JPN)- Ju Won CHOI(KOR)
次鋒戦は高橋選手とCHOI選手の対決。
6:16に高橋選手が面を決めました!
二段打ちのような形になりましたが、CHOI選手の足が止まったところをしっかりと捉えました!
打った後の残心からも集中力が伝わってきました。
直後「二本目」が始まったところの高橋選手の入り方からも分かりますが、
一本勝ちで次につなげることを考えていたように思える戦い方でした。
一本取った後は足を使って相手に隙を与えませんでした。
次鋒戦は高橋選手のペースで試合が運ばれたように感じました。
中堅戦 冨永比奈野(JPN)- Yeon Seo RYU(KOR)
続いて中堅戦。
11:36 上段の冨永選手の面が惜しかった!
実はこの直前11:18に冨永選手がいい機会で逆胴を打っています。
止めがかかった直後の思い切った面は狙っていたかもしれませんね。
12:20に副審が止めをかけて合議を求めました。
おそらく鍔ぜり合いで韓国のRYU選手が冨永選手を何度も押していたからだと思いますが、反則にはなりませんでした。
14:10に審判が「分かれ」と言ったのですが、選手は聞き間違えて開始線に戻ってしまいました。
直前の鍔ぜり合いの件があったからかもしれませんが。
審判が「止め」をかけた直後に時間。「始め」と同時にもう一度すぐに笛を鳴らさなければいけないですが、何だかごたつきましたね。
結果は引き分け。
副将戦 山本真理子(JPN)- Ha Neul HAN(KOR)
副将戦。
日本は個人戦準優勝の山本真理子選手です。
個人戦を見て思いましたが、足を使って相手を崩していく攻めが印象的です。
1勝1本の場面は非常に難しい場面のように感じますが、落ち着いた試合運びでした!
HAN選手も焦って取りにくる感じでもなかったので、大将で勝負という考えだったと思います。
お互い「取られないようにする」試合だったので鍔ぜり合いの時間が長かったですね。
試合時間4分のうち約2分45秒が鍔ぜり合いでした。
18:20には合議がありました。
反則はありませんでしたが、あったとしたらお互いに反則だったと思います。
韓国のHAN選手がなかなか下がらなかったので、韓国だけに反則だったかもしれませんが。
大将戦 松本弥月(JPN)- Hwa Yeong LEE(KOR)
いよいよ大将戦…!
と思った初太刀でした。
個人戦優勝の松本弥月選手が面を決めました!
いやあ…凄いです。
もし一本取られたら試合がわからなくなる局面。
初太刀でこの思い切った面を出せるのは、相当な覚悟が決まっていたからだと思います。
有利なスコアになった日本。
松本選手は取り返されないように間合いを掴みながら、相手の下がったところなどで技を出していました。
22:40に合議がかかり、松本選手に反則一回。
時間稼ぎの反則だと思いますが、この反則は松本選手にとっては想定内で特に問題はなかったと思います。
応援している選手たちの「ガッチリガッチリ!」「ラストラスト!」という声が聞こえ、動画からもチームワークが伝わってきました。
そのまま時間が来て一本勝ち。
2-0で日本は優勝を決めました!
まとめ
第17回世界剣道選手権大会、女子団体日本代表は2-0で韓国を下し、大会開始以来負けなしの8連覇を達成しました!
本当におめでとうございます!
女子個人戦においても出場した日本選手4名がベスト4を独占する結果となり、素晴らしい活躍をされました。
また、決勝戦で対戦した韓国も力のあるチームで、年々実力を上げて大会を盛り上げる戦いだったと感じています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
世界選手権を観戦している皆さんの意見・感想をお待ちしています。
※今回ブログに掲載した写真は動画を提供しているSakura Kendo Club様に許可を頂いております。
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