2024年フランス国民議会選挙時の国民連合選挙公約

　このnoteでは、２０２４年フランス国民議会選挙時の国民連合（Rassemblement national・極右）が掲げた選挙公約の日本語訳を紹介しています。かなり意訳した部分もありますが、国民連合の政策や考え方がよく理解できると思います。

１．首相就任後の最優先課題

ジョルダン・バルデラ国民連合党首
出典：国民連合公式HP「BARDELLA PREMIER MINISTRE」

（１） 購買力（経済政策）と医療分野対策

• あらゆるエネルギー製品（※ガソリンなど）に対する付加価値税（※消費税に近い税）を引き下げる

• 医師と看護師が退職後も働けるようにする規制緩和（定年退職後、年金を受け取りながら、医師と看護師が働けるようにする政策）を行う

• 定年退職後に医師や看護師が復職した場合に生じる所得税を免除する

• エネルギー製品（※ガソリンなど）の「付加価値税引き下げ」政策の有効性チェック

• 欧州の電力価格規制から離脱する

• ２０２４年７月に予定されていた失業保険改革（※受給条件の厳格化など）を廃止する

（２） 治安対策

出典：国民連合公式HP「BARDELLA PREMIER MINISTRE」

• 再犯者、公的サービス受託者に対する犯罪、麻薬密売に対する量刑の下限を導入する（※例えば、これらの犯罪への懲役を最低５年以上にすることなど）

• 未成年犯罪者や非行の罪を犯した再犯未成年の親に対する家族手当（児童手当）の支給を停止する

• 攻撃や脅威にさらされている公務員（教師、看護師や看護助手、警察官など）への組織的保護（例えば、地方自治体からの保護など）の強化を通じた支援

（３） 移民対策