『シャニマス=〇〇』を考える
布教を……布教せねば、と顔面をあらゆる汁で汚しながら男は思った。6周年記念動画を見たのである。
だってシャニマスってやつはあまりに最高コンテンツなのだ。多くの人々に知ってもらうべきで、引いてはそのための布教が多少強引になろうが人のためになることだから善行に違いない。なんだか玄関口で聞いたこともねえ宗教の勧誘を粘ってくるオバハンの気持ちがわかってきた気がするぜ。いやわからんわ5秒で帰れよ。
ある人は『クラナドは人生』といった。
正確には少し違うがともかくこのコピペが流行ったのは、この一文が無駄に的確で端的だったことが一因であると考えられる。
つまりシャニマスってなんなのさって時に、「アイドルマスターシリーズの〜」で始めては「判断が遅い!!」となるわけだ(古のコピペと現代コラの邂逅)
だから男は思った。布教のためには、シャニマスを端的に表す言葉がいる。
それは、シャニマスの全てを説明したものでなくてもいい。根幹の一部を、熱を、少しだけでも伝えられるものであれさえすればいい。
誰かが面白がって「シャニマスって〇〇なんだってさ」と冗談まじりに話したものを、一握りの誰かが興味を持つ程度でいい。
シャニマスってなんなんすかね。
プロデューサーさんはなんだと思います?
1.シャニマス=実在性→ボツ
まず思いつくのはこれ。
ふはは!安易!安易!(魔王高笑い)
実在性とかじゃないから。本当にいそう!とかじゃないから。
だって283プロのアイドルは”在(い)る”から!
息、してるんだよ!間違いなく!
「シャニマスはゲームですか」と聞けば、愚かにもまだ理性を残しているシャニP達は「まぁ…………ゲームですね……」と答えるかもしれない。
でも、「〇〇(担当アイドル)は”在ます”か」と聞けば食い気味に答えてくれるはずだ。
”在(い)る”!!!
”いる”か”いない”かでいえば、”いる”んだよ!!!
実在性という言葉は、存在しないものを形容するものだ。そもそもシャニマスは”在る”んだから、ふさわしくない。
そして、シャニマスが”在る”のはあくまで大前提でしかないと私は思う。
その先で描かれているものが、俺たちの心を動かしている。
2.シャニマスは”希望”
生きていると、本当にくだらねえのに、本当にどうしようもない時がある。
全てが上手くいっていても急にそれはやってきてやるせないくらい全部を台無しにしてしまう。
何度かそれを経験して、それを飲み込むのが大人なんだと教えられて、思い至る。
現実ってほんとマジでどうしようもないくらい現実なんだなあ。
フィクションや物語ならドラマティックな展開が待っていて、どんでん返しの大団円になるかもしれない。
もちろんそこには創作としての面白さはある。感動することもある。涙を流すことだってあるだろう。あー素晴らしい作品だったと感想を漏らしていい心地で眠れるかもしれない。
そうして、気が晴れたらまた対峙するのだ。現実ってやつと。本来、エンタメとか娯楽ってそういうものだ。
だけど。
シャニマスは、向き合ってくれる。一緒に、寄り添ってくれる。
寄り添って、何かが大きく変わるわけじゃない。くだらない現実は、現実のままであり続ける。だけど。
だけど、そのままで、見つけてくれるんだよな。
現実の中に、救いを。
届かないと手を伸ばして足掻いて、それでも結果は変わらなかったら、そこには何もありませんか
そうあって欲しいと願って、そうならなかったなら、願いに意味はありませんか
そっか。そんなに、悪いものじゃなかったんだな、って。
じゃあ明日も生きてみようか、って。
俺たちにそう思わせてくれるのが、シャニマスなんだ。
3.シャニマスは”旅”
”旅”という言葉に、漠然とした憧れがある。
じゃあバックパッカーやら日本一周やらしたいのかと言われれば、そういうわけでもない。
それは郷愁のような、地平線の向こうの朝日に目を細めるような、実像ではなく言葉が持つイメージへのそういう憧憬だ。
今年のシャニマスは、恒例のCDシリーズを『CANVAS』とし、ユニット曲が3曲になった代わりにSpread the Wings!!、Ambitious Eve、シャイノグラフィと積み上げてきたシャイニーカラーズとしてのいわゆる周年曲がなかった。(一応Shiny Storiesがそれにあたるのかもしれないが)
しかし、シャニソンのPVが配信されて『星の声』を聞いた時、私は思ったのだ。
もしかして、この曲は元々周年曲として作られたんじゃないか?(オタクの誇大妄想)
そして6th横浜で披露されたこの曲を聞いた時、確信したね。
これは周年曲だ!(オタクの誇大妄想)
まずもって歌詞の貫禄がヤバい(大体事実)
しかも見たかよday2の歌終わりのウルトラ幻想的キラキラ7色ビームをよ!紙吹雪に光が反射して夢かと思ったわよ綺麗すぎ!(これは事実)
周年曲だろ!!!(これは妄想)
周年曲として作られていた曲をスライドさせてテーマソングにするくらいシャニソンが力入れて開発されていたことがわかりますね!!(しつこいようだが妄想)
さぁ旅立とう
星の声の歌詞の中で最も印象に残る一節は、続く『虹の先へ』を考えれば、これからのシャニマスを指していることがわかる。
”旅”が先へ歩むことだというなら、シャニマスのこれまでも虹になるまでの旅だったといえるだろう。そう、シャニマスはずっと旅をしてきた。そしてこれからまた旅を始めるのだ。
改めてシャニマス6周年おめでとうございます。
そして新たな旅の門出にもお祝いを。
途中から旅に合流した身ですが、こんな長旅になるとは思いませんでした。また旅に出るというなら、今度は最初から一緒に歩めるということでとても嬉しいです。
―――さぁ、
描ききるための、”旅”にでよう
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