【ムスメ日記⑦】涙デトックス
2023年4月1日。
こうもムスメのことを連続して書くと、我ながらただの親バカに思えてくるのだが、備忘録的に、あくまで自分向けに書いておく。ムスメが旅立って1日、まだイタリアに着いてもないのに、そして、そんなにムスメと仲が良かったわけでもないのに、朝から虚無感というか、娘ロスというのか、モヤモヤ、ザワザワする。
失恋と一緒で、このモヤモヤを消すためには、思いっきりそのことを考えて、思いっきり涙を流すとスッキリし、忘れる性分だ。
ということで、朝、ウォーキングしながら、ムスメとの思い出の曲をプレイリストに入れ、聴きながら思いっきり考えてスッキリすることにした。
昔、ムスメが生まれてから小学校ぐらいまでの写真や映像を1曲分の尺に合わせて編集してくれるソフトが、当時SONYのVAIOにあって、それで作ったDVDが2枚あるのだが、その時使った2曲は、涙スイッチが入りやすい。
1曲は、ムスメの「こころ」という名前に合わせて小田和正の「こころ」。もう1曲は、クリスタルケイがサビで「心から心から」と歌う「恋におちたら」。その2曲と、あと満島ひかりが好きなムスメが夢中で見ていたNetflixドラマのテーマ曲、宇多田ヒカル「First Love 」。これをプレイリストに入れてウォーキングした。
やはり、あの2曲を聞くと、そこに合わせて編集されていたムスメの幼少期の写真が浮かび、早くもグッとくる。そして今朝、ムスメがいない部屋を僕が掃除機をかけたときのことも蘇る。
そう、ムスメの部屋なんて今まで入ることもなかったし、本棚とか見ることなんかなかったのだが、今朝はついじっくり見てしまった。そして、僕が読まないような本がたくさんあった。へぇ、こんな本読んでるんだ。へぇ。と、そんな中に、僕の本棚から持ち出したであろう本もあるw なんだか嬉しかった。
そんなことや、以前、ムスメに怒られた時のことも思い出しながらウォーキングした。僕がfacebookで女性の容姿のことを冗談半分で書いたら、それがフェミニストみたいな人に女性蔑視と叩かれ、拡散され、炎上したことがあった。あの時もムスメに「リテラシーが甘い。アップデートしなきゃだめ」とピシャリと怒られ、肝に銘じている。また、浮気おじさんキャラで、浮気本を出したときも、そのPRで出たラジオの僕のコメントが、文字化され、ヤフトピにまで出てプチ炎上した。「父親が浮気してると知った娘さんがもし自殺したらどうするんだ」という怖いコメントがあり、家族会議になった。あの時もムスメは「浮気ははなげ(僕のこと)のキャラだから分かってるし、私はママがよければ大丈夫だから」と大人びたことを言ってくれたのを思い出す。
こんなダメ親父を叱ってくれるムスメが、これから1年居なくなると思うとなんだか寂しくなるなあ。ムスメが大学のゼミで書いたエッセイ「ハタチと父」は嬉しかったなあ。
そして、大して仲良くなくても、我が子が親元を離れるって、やっぱり寂しいし、自分が親元を離れたときも、ヒデコ(母、でぶ)は寂しかったのだろうなあ……
そんなことを思いながら、天気のいい碑文谷公園を歩く。満開の桜から花びらが風で散る景色を見ながら、宇多田ヒカルの「First Love 」がAirPodsから聞こえてきて、なんだかドッと涙があふれて止まらなくなった。
「明日の今頃には私はきっと泣いている。あなたを思ってるんだろう。You will always be inside my heart」
号泣しながら公園を歩くおじさん(笑)
はたから見たら意味不明だし、恥ずかしい。
親子連れや犬の散歩してる人にすれ違うが、花粉症のふりして誤魔化す。あんな風に幼い頃のムスメと公園でブランコして遊んだことも、数少ないけど、あったよな(笑)……何をどうしようとも涙が止まらない。
でも、思い切り泣いて、なんかスッキリできた気がした。気持ちを切り替えることが出来そうだ。
涙デトックス。もうすぐ53歳になるお父さんは、やっぱり涙腺がゆるゆるだったのだ(笑)。
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