群馬県 土田酒造の限定商品「Tsuchida 研究醸造 Data.15」入荷です。
「アミノ酸」
旨み成分として知られる物質ですが、日本酒の世界では低い方が良いとされています。
群馬県の酒蔵『土田酒造』は低い方が良しとされるアミノ酸を敢えてフィーチャーし、一般的な純米酒の数倍ものアミノ酸を含んだお酒「Tsuchida 研究醸造 Data.15」を発売しました。
■日本酒ではアミノ酸が低い方が良い、という疑問
まず前提としてご飯として食べるお米ではアミノ酸の数値が高い方が良いとされています。しかし日本酒に関しては雑味に繋がるので低い方が良いとされてきました。
国税庁がおこなっている「全国市販酒調査」令和元年度版においては、純米酒では平均値が「1.43」。
でもそれって本当?お米の問題ではなくて醸造技術の問題なのでは??
世界中のお酒の中でアミノ酸を持っているお酒が少ない、ということはむしろアミノ酸って日本酒の特徴なんじゃないの???と土田酒造は疑問を持ったそうです。なるほど。
■アミノ酸値はなんと!
「研究醸造 Data.15」のアミノ酸値は「4.01」!一般値の約2.8倍です。
まさに旨みの塊ともいえる日本酒です。そしてアミノ酸は単なる旨みだけでなく、お酒の味わいに「複雑性」をもたらします。
例えば日本酒の世界ではここ数年で「乳酸」が感じられるお酒がポピュラーになりました。しかし淡麗辛口が良しとされていた時代は、乳酸はどちらかといえばNGな成分だったそうです。
時代とともに日本人の食生活や発酵に対する捉え方が変化したこともありますが、乳酸が持つ可能性を信じて、信念をもって酒造りをしてきた酒蔵がいた結果ともいえるでしょう。
そして、アミノ酸にフォーカスした「研究醸造 Data.15」が提示する方向性はかつての乳酸のように、もしかしたら未来のスタンダードになるのかもしれない、と土田酒造の蔵元さんは語っています。
■テイスティングしました
色調はほんのり黄色がかっていますね。
アミノ酸値4.01ということで少しビビリつつ飲みましたが、お酒単体で飲んでも意外なほどすんなりイケます。ほんのりとメロンやパイナップル、ミックスジュースのような風味と酸味もあり。ここらへんは土田らしいですね。
あと何故か芋焼酎っぽい!そして後ろに昆布だしのようなねっとりした旨みが見え隠れ。でもコッテリ濃い感じでは無くて、一般的な冷卸と同様のまろやかな口当たりという印象。
後味はピリッと結構辛い。開栓から暫く経つと丸みが出ると思われます。ちびりちびり吞んでいくと良いでしょう。(四合瓶だからすぐ無くなる…という声も聞こえそうですが)
旨みが豊富ですからもちろん食中酒向き。白米が欲しくなる料理向き、というか白米を食べながら飲んだら美味しいのでは!?とも思いました。ちょっとぶっ飛びすぎな妄想でしょうか?
でも濃い目の味付けの肉や野菜、きのこ料理、魚醤を使ったエスニックなどに合うと思います。
きっと日本酒のニューノーマル!?「Tsuchida 研究醸造 Data.15」をお試しあれ。
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