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Worldcoinの安全性とその価値は!?
前回のWorldcoinの紹介・入手方法に続いて、Worldcoinの安全性について考えてみた。
Worldcoinは安全なのか?
本当にWorldcoinは安全なのだろうか? セキュリティ面の懸念はどんなデジタルサービスにもつきものだし、価値暴落は法定通貨に起こり得ることのなので、真の安全性は誰にもわからない。入手前にざっと調べたところ、以下の3つの理由から、他の暗号通貨と同程度の安全性は期待できると思った。
サム・アルトマン氏の存在:ChatGPTを世に出した実績はもちろん、アメリカ議会の公聴会に出たり、来日して日本のメディアにも出たりして説明する姿勢が好印象だったから。
大手VCからの出資を集めてること:出資元がBlockchain Capitalの他、ITの歴史を創り出してきたa16z(アンドリーセンホロウィッツ)のweb3部門である、a16z crypto が投資しているのは大きい。
虹彩認証のセキュリティの高さ:単純なID・PASSによる認証ではなく、最もセキュアな生体認証と言われている(他人受入率0.0001%以下)虹彩認証なら安全と思われること。
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虹彩認証って大丈夫?
虹彩認証だから、セキュリティが高いと言えるのだろうか? よくよく調べてみると、虹彩認証はあくまでもアカウント発行時に、唯一無二の人間であることを確認し、同じ人物に重複して付与することがないようにするためのものであった。つまり、Worlcoinの売買時に虹彩認証を伴うというものではない。
それ故、虹彩認証の際に撮影された目の虹彩画像はすぐに削除され、画像を暗号化したIrisHashとして保存される。そして、世界的に普及している暗号通貨であるEthereumと同じ"Semaphore"というゼロ知識証明のプロトコルを用いているため、Orb側には一切の個人データが保持されないという意味で安全と言えるようだ。(The Worldcoin Blogより)
要するに、Orbはデータを取るためのものではなく、虹彩撮影を通じてそのWorld IDがユニークであるということを審査するだけのゲートウェイなのだろう。
有識者のWorldcoinに対する見解は?
Worldcoin側の情報を読んでいる限りでは、セキュリティに関する知識が薄い自分にとっては、十分に安全なように思える。しかし、イーサリアムの創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は、次のようにWorldcoinへの懸念を表明している。
ソフトウェアのレイヤーが完璧で、完全に分散化されていたとしても、Worldcoin側はシステムにバックドアを挿入する能力を持っており、フェイクIDを作成できる
また、エドワード・スノーデン氏(CIAおよびNSAの元局員で、アメリカの諜報機関の内部告発をした人物)も、次のようなコメントからWorldcoin
に対して否定的な見解を示していた。
スキャンによって生成されたIrisHashはスキャンデータと一意なものであり、ハッシュのデータベースを作成することで結果的にスキャンデータを廃棄する意味がなくなる点を指摘し、「眼球をカタログ化するな」と批判したと言う。
んーむ…。このレベルになってくると、ハイレベルなセキュリティ知識がないとわからない。
スキャンデータと一意なデータを持たないと、唯一無二の証明ができないのでは!?
暗号化されたIrisHashが漏洩しても、ハッシュ化されているから不可逆で、虹彩画像に戻すことはできないのでは?
もし、わかる方いたら教えてください。
とりあえず、自分としては、以下の2つの理由で大きな問題ではないだろうと考えておこう。
Worldcoinは無償付与されるだけで、損失はない
他に虹彩画像を登録したサービスは使用していない
ただし、新たに虹彩を登録するサービスが出てきた場合に、盗まれた虹彩データがあれば自分の虹彩が先に登録されてしまう可能性があるのだろうか!?
Worldcoinの使い途
そもそも、Worldcoinをもらったとして、どうすればいいのか?
ワールドコインと言いつつも、現時点ではWorldcoin(WLD)をそのまま決済に使うことはできない。あくまでも暗号通貨として、WLDのまま、もしくは他の暗号通貨に交換して使うのが良いだろう。ちなみに、WLDの価格はこの1ヶ月間でゆるやかに下落している。世界的なドル高ということが大きいのだろうが、WLDが上がる理由も特にないのだろう。
しかし、1日のなかでも大きく変動することも多いので、しばらくは安定しないのではないだろうか。
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なお、WLDを日本円に換金することもできなくはないのだが、とてつもなく面倒そうだった。前記事で紹介したWorldcoin入手方法のブログの別記事で、【注意点あり】Worldcoin(ワールドコイン)を日本円に換金する方法 (nochihareblog.com)から、そのステップを記載させていただく。
WLDをWorld App→Bybitという取引所に送金
BybitでWLDをUSDT(テザー)に(手数料発生)
BybitでUSDTをXRP(リップル)に
XRPをBybit→GMOコインに送金(手数料発生)
XRPを日本円に換金
こんなにものステップを踏むと手数料や最低取引単位の金額で端数分が発生してしまう。そのままWLDにしておくか、Bybitで他の暗号通貨にするかのどちらかが良いのだろう。
もし普及していけば国内の取引所への送金もできるようになるだろう。しかし、将来的にWLDがそのまま決済に使えるようにならないと、本来のWorldcoinが目指す世界にはならない。そんな日が来るのはいつになるのだろうか? あまり期待はせずに静観していきたい。
※ 本記事のコンテンツ・情報について、できる限り正確な情報を提供するように努めておりますが、正確性や安全性を保証するものではありません。情報が古くなっていることもございます。また、掲載された内容によって生じた損害等の一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
参考情報
仮想通貨ワールドコイン(WLD)とは?買い方や将来性を徹底解説! | CRYPTO INSIGHT powered by ダイヤモンド・ザイ (diamond.jp)(7/25)
議論を呼ぶ「Worldcoin」の目的は? 80億人のためのベーシック・インカムを目指すプロジェクトの実態は:CEOインタビュー | CoinDesk JAPAN | コインデスク・ジャパン(7/27)
仮想通貨ワールドコイン(WLD)とは?買い方と将来性・価格を徹底解説 | InvestNavi(インヴェストナビ) (fisco.jp)(8/2)
サム・アルトマン氏、生体認証を使ってAIと人間を区別。ワールドコイン財団、仮想通貨を発行 (aismiley.co.jp)(7/31)
Sam Altman's Worldcoin may unleash more problems than solutions (qz.com)(7/31)
Solving for privacy: Our approach to keeping information safe (worldcoin.org)
生体データと引き換えに暗号資産を配る「Worldcoin」が危険な理由(Forbes JAPAN) - Yahoo!ニュース
「人間の虹彩をスキャンして仮想通貨を提供する」というシステムに「眼球をカタログ化するな」と元NSAのスノーデン氏が批判 - GIGAZINE