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 Vision Pro 体験 - Spatial Computingの世界-

「体験価値は期待以上だが、重さも想像以上」

Apple Vision Pro を利用しての感想を一言で表すとこうなった。
立体感があり高解像度のImmersive Videoは本当に初めての映像体験だった。野生のゾウやサイが目の前に迫ってくる光景、至近距離で見るサッカーやバスケの迫力あるプレイ、目の前に人がいるかのような立体的なホームビデオ、こんなものが見られるなら60万の価値は十分にあると感じた。

また、通常のMacやiPhoneで使うブラウザなどのアプリを、好きな位置(上下・左右・奥行)の場所に、好きな大きさで置いておけるのも新しかった。今までのディスプレイでは、解像度と配置(リアルでもバーチャルでも)の制限に縛られていたことを改めて感じた。

操作については、Appleのスタッフさんが丁寧に説明してくれたので、すぐに慣れた。特徴的なのはやはり視線を使うところ。アイトラッキングの精度は高く、写真をピンチアウトするときは、注視した部分を中心に拡大するというのがおもしろかった。

一方で懸念点が2つ。

1)Vision Pro の装着感のストレス

やはり、Vision Pro本体の重さはどうしても気になってしまった。最初のつけ心地は悪くないのだけど、装着して10分も経たないうちに少し痛くなった。トータルで30分弱の装着だったが、目の下に痕が少し残るくらいの圧迫があった。慣れればもう少し楽になるのかもしれないが、もう少し負担を軽減して欲しい。このままだと、普段のMacでの作業や映画を観るのは自分にはしんどいだろう。

2)Vision Pro の用途への不安

重たいストレスがある中でも、Vision Proを使いたいと思わせる用途は何だろう?
自分が撮ったパノラマ写真や3D映像を見るか、没入感を感じるImmersive Videoコンテンツを観るか、VisionPro用に作られたアプリを使うか…。いずれにしろ、自分だけのコンテンツには限界があるので、コンテンツとアプリのラインナップが充実してくることに期待したい。

ということでこの2つの懸念から、購入には至らなかった。装着感の改善をもたらすハードのアップデートもしくはアクセサリが出るのを待つか、気分が高まっているブームのうちに買ってしまうか・・・。

ただし断言できることが一つある。

「言葉だけでは伝わらないので、ぜひ一度体験してみて欲しい」

自分の目で見て感じることでしか見えてみない世界がそこにあった。AppleがVRやMRという言葉を使わずにわざわざSpacial Computing(空間コンピューティング)という言葉を使った意味を、ぜひ自分で感じてみて欲しい。

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