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よくよく考えると不動産仲介業者って必要なの?

社内でも一人でも常々、考えるテーマは
「お客さんは我々に何を求めているのか?」
「お客さんに何が提供できるか?」
ということです。

普通に考えると
物件情報が第一位になると思います。
でも物件情報はインターネットを見れば誰でも入手できます。

それ以外だと
住宅ローンの審査や資金計画もあると思います。

住宅ローンに関しては「普通に」会社勤めをしている方は不安になることも少ないしでしょう。
(どの金利プランにするか、どの銀行にするかなどは考えると思いますが)

資金計画に関しては不動産業者よりライフシュミレーションなどをしてくれる保険屋さんの方が詳しいです。

あれ?そうなると不動産仲介業者って必要ないんじゃないか・・。
と考えてしまいます。

だからこそもっともっと深堀をして考えました。
そして私ができるのはこれだけかなぁと。

失敗しない買い方と可能性を拡げること

まず失敗しない買い方という点について。
人は何かを選択する時に
「感情で決定をしてその後、理論で正当化する」
という習性があります。

ほとんどの場合、これが原因で人生が終わることはありません。
ただ不動産の場合は金額が数千万円という買い物です。
感情だけで決定するのはあまりにも危険です。

年収300万円の方が3000万円の住宅を買うことはできます。
実際に年収の10倍ぐらいであれば借入は可能です。

年収300万円ということは手取りにすると250万円前後になります。
月々だと20万円ぐらいですね。
その内の半分が住宅ローンの返済となると資金計画的には安全とは言えません。

2000万円の物件より3000万円の物件の方が魅力的です。
目先の考えだけだと3000万円の物件を選んでしまうこともあります。
そうなった時に第三者として冷静にアドバイスができる立場でいたいと思っています。

営業マンという立場からすると高い物件を買ってもらった方がいいのですがそれはこちら側の都合ですからね。

そして次の可能性を拡げるという点。
先日、学区限定についてのブログを書きました。
反感もあればそうだよなぁという意見もあるでしょう。

隣の学区に理想的な物件があればわざわざ学区を限定するよりそちらを購入した方が良いかもしれません。

しかし「学区限定」と決めている方は隣の学区に目がいかないものです。
私は違う学区の物件が買ってほしいわけではありません。
ただ「こういう選択肢もありますよ」という提案をしているだけです。

実際に学区限定で探していたお客さんが全く違う地域で買うというのはよくある話しです。

中古マンションを探している人に戸建を紹介することもあります。
私はマンションだろうが戸建だろうが土地だろうが何でもよいと思っています。
一番大事なことは「家族が安心して楽しく暮らせること」です。
マンションだから不幸になる、新築戸建だから幸せなんだという価値観はありません。

たくさんお話しを聞いた上で
「マンションでも理想の生活はできる」
という提案をしているつもりです。

セールスにおいて
選択肢を増やす=お客さんを悩ませる
だから選択肢は少ない方がいいんだ!と言われることもあります。

でもこの考え方ってお客さんを馬鹿にしていることだと思います。
選択肢が多いから選べないのではなく
しっかりとした選択基準を教えてあげていないから選べないだけです。

私はたくさんの選択肢から納得できる一つをお客さん自身に選んでもらいたいと考えています。
自分で選ぶことも後悔しないための方法です。

仲介業者という立場上、売りたいものがあるわけでもないし
お客さんが楽しく生活できるのが一番です。

住宅探しに正解はありませんからね。


ここまで書いていて
年収300万円のお客さんに3000万円の住宅は支払いが厳しくなるからお勧めしないというのはお客さんの可能性を否定していることになるから矛盾しているじゃないか!という方もいると思います。

どうしても3000万円の住宅が欲しい場合はどうすれば購入できるかを一緒に考えます。
それこそ家庭の支出で無駄があるところを改善したり
ライフシュミレーションをしたり
収入を上げる方法を提案してみたり・・。

無理をすることなく返済ができて購入できるのであれば
気にいった住宅を購入するのが一番です。

仲介業者としての価値はこういう部分にあると思っています。

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