見出し画像

石毛里佳「クリスタルの風」について

打楽器四重奏でレッスンする機会があったので、参考になればと思い、色々書いていきます。

必要な楽器

【鍵盤】Marimba/Vibraphone/Glockenspiel
【太鼓】Bongo(1対2音)/Conga(1対2音)/2Toms
【小物】Sleigh Bells/Wind Chime/Claves
※VibraphoneはLowFまで必要です。

演奏動画

上手ですね・・・。セッティングもわかりやすく、こういう動画を出版社の方が公開してくださるのは非常に有難い限りです。

楽譜の購入先

Winds Scoreで買えます。この記事を書いている時点では5,000~6,000円前後。スコア・パートセットです。

感じた難易度

鍵盤楽器は、ピアノ経験者なら比較的どうにかなると思います。ビブラフォンの手順について、各フレーズの頭にある「Ges/Des/As/Ges/B/F」に似た音型は、2本バチの場合はRLRLRLで取るのが良いかなと思います。LLRLRLで取るのは楽譜を見るとアリに感じますが、後のフレーズできつくなるので控えた方が良いでしょう。4本で演奏するなら問題はないのですが・・・。
マリンバのパートは難しくないですが譜読みをする時間量が必要です。地道にコツコツ取り組むことが肝要かなと感じます。
クラベスが難しい。3拍子の中で2拍3連符が出て来たりするので明らかに初心者向けではないと思います。
コンガやトムのパートは音量バランス面で大きくなりやすいこともあり、よく研ぎ澄ませた耳が必要です。小学生用のドラムスティックなどを使用しても良いかもしれません。マレットは柔らかくなりますが頭の重みが乗ってしまい却って逆効果かもしれません。

セッティング図

Wordで作ってみました。どうぞご活用ください。Vib.のマレット持ち替えが無ければ、Perc.Tableは1個減らせます。最低でも2台は必要ですね(学習机に黒い布で代用できますけれど)。

譜面台はセッティング図には入れていませんが、太鼓系にそれぞれ1本ずつ。マリンバの前に2本(連弾の部分)、ビブラフォンとグロッケンに各1本ずつで計6本あれば足りるわけで、本数的にも問題はないでしょう。
ボンゴは縦置きで書いています。縦置きにすると打面の移動の際に手順を悩まなくても良いメリットがあります(横置きが本来の形ですが・・・)。

取り組むにあたって

各楽器の基礎的な奏法、小物と鍵盤および太鼓と鍵盤の音量バランス感覚、基本的なテンポや拍子の感覚については、なるべく早い段階で指導者が触れたり、奏者によって研究がなされることが望ましいと思います。
特に、3拍子の譜面に慣れていない場合は、譜面に出てくるリズムを全員で練習台を使って取り組んでみると変わるでしょう。
テンポも速いので、慣れる必要があります。指定のテンポでメトロノームを掛けながら、簡単な体操をしてみるだけでも理解が早いでしょう。

使用するマレット類

奏者や指導者はもちろんのこと、楽器本体によっても分かれるところではありますが。どうしても周りに聞ける知人が居ないとか、打楽器に全く詳しくないということもあるかと思います。そういう場合は「このマレットを使うと良いでしょう」というのも役に立つかと思いますので、書いておきます。
【Vib.】Playwood M-3002または3003。通常は3002で良いでしょう。マリンバを弾く場面も同じバチで良いと思います。
【Mar.】YAMAHA MV-4030または4040。通常は4030で良いでしょう。
【Glock.】Playwood XB-1Bまたは3B。1Bの方が鳴りますが、3Bでも悪くないと思います。

プレイウッドやヤマハのマレットは日本全国どこでも手に入るというのが強みだと思います。例えば関東圏など、楽器屋さんが近いのであれば、浅草JPC(コマキ楽器)などで実際に色々なマレットを試奏した方が良いと思います。楽器本体の差はありますが、それでも実際に試奏して選んだ方が、良いマレットに出会えるはずです。
マリンバのマレットについて、MarimbaOneやResta、innovative percussionなどのメーカーのものも私は好きですが、いきなり重いマレットを使うと奏者の腕に負担がかかります。その点さえ気を付けていれば、特に問題はないでしょう・・・。

いいなと思ったら応援しよう!