2023.12.18 そば屋の原価率分かりますか?
12月18日(月)
みなさん、そば屋さんの儲けの構造について考えたことがありますか?
ざっくりですが、今日はそこを考えてみたいと思います。
今回は「夫婦2人でやっている小さなそば屋さん」を想定してみます。
まず、そばの原価率を計算してみますね。
ざるそば一人前を800円とします。
だいたい今そんな感じかと思います。
国産のそば粉と小麦粉代を合わせて計算すると、一人前分がだいたい110円位でしょうか?
その他、汁とか薬味、海苔、漬物等合わせると50円位かと思います。
110円と50円を合わせた160円が、この一人前のそばの原価になります。
800円ざるそばの原価が160円となるので、原価率は20%となります。
どうでしょうか?
そば屋さんって結構儲かる商売だと思いますか?
一般的な飲食店の原価率が30%といわれているので、そばの原価率20%は結構低い数字なので利益分が多いことになります。ちなみにラーメンは35%と言われています。
原価率がもっと高い飲食店としては…
サイゼリアが35〜40%、回転寿司が50%です。
とことんマニュアル化したり無人化して効率化しているんでここまでできる訳ですが、お客様からみるとコスパがいいってことになります。
話しをそば屋さんに戻してみます。
原価率20%ってことは、「そば屋さんはボロ儲けだ!」と思っちゃいますが、そう決めるにはまだ早いので、もう少し計算してみましょう。
そば屋さんの一日の売上を考えてみます。
小さなそば屋さんだったら、一日平均どれくらいお客さんが来るでしょうか?
団体がどさっと来る日もあるし、大雪や台風の日は全く来ないので、平均25人とします。
客単価は・・・種物や天ぷらを頼む人もいるので、1,200円としましょう。
とすると、1,200円×25人で一日の平均売上が3万円となります。
これを25日営業すると、月の平均売上が75万円になります。
ここから経費を引いていきます。
先ほどの原価率ですが、単純なそば以外のものも販売しているので、原価率を少し上げて25%で計算してみます。すると、75万円のうち原価が18万7500円かかっていることになります。
さらに、電気代、光熱費で25万円、その他5万円とすると・・・それらを差し引いて、利益は・・・
月26万円ちょい。もちろんボーナス無しです。夫婦2人で。
もし家賃があったりアルバイト雇ったら、もうやっていけませんね。
じゃあどうするか?
・原価率・客単価・客数・稼働率・回転率・・・これらの項目をそれぞれ考えていくことになります。
これが経営するということです。
難しいのは、お酒を出して原価率や客単価を上げると、回転率が下がります。この諸刃の剣をどう扱うかは経営判断になります。同じように「女子蕎麦」も諸刃の剣的な要素があります。
こんな感じで、そば屋さんの経営を考えてみる事は、我々にとってもお客様を知るという意味でとても大切だと思ってお話してみました。
それでは今週もよろしくお願いいたします。
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