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2025.2.3 「研究開発戦略」で土台を作る。
2月3日(月)
2月になりました。
本日は「研究開発戦略」についてお話しします。
金曜日に2025年度の山形県の研究開発補助金のエントリーシートを提出しました。今頭の中が活性化されているので、それに関わる「研究開発戦略」について、順番を変えてお話したいと思います。
この戦略の目的は、会社の土台をサイエンスで作ることです。
もう少し具体的に言うと、「そばの品質」に関する部分を見える化(できれば数値化)し、品質管理、商品開発、営業活動に使える基礎データをサイエンスで作ることです。
サイエンスとは「客観性」と「再現性」があるということです。
基礎研究ってすぐに使えるモノではありませんが、全ての土台になる大切なことで、大手との取引においても重要なカギになります。
今は研究開発の担当者が、基本的に私1人なので、暇を見つけて進めている状態です。
この戦略の当面の目標は、そばの品質の中でも、おいしさに関わる「香り」と「食感」を見える化することです。
今年もこの2つにとことん向き合います。
【香り】
・そばのおいしさで必ず話題になる指標
・大手企業からも課題として提示されている
・今年は山形大学、慶應先端研と共同研究の予定
・臭い嗅ぎ付GC/MSとメタボローム解析で香りの成分分析
・過去の文献と比較し、香り成分の要素を推定
・時間、熱、挽き方、品種、保管方法等での違いや変化を見える化
・香りと味の成分の相関関係を解明
・熟成効果についても
・何か食材を足すことで、そばの香り補強の可能性を検討
【食感】
・麺類共通のもっとも重要な指標
・テクスチャーアナライザーを使用して食感の数値化に挑戦
・測定機器メーカーにアドバイスを求めながら進める
・RVA、白色度、粒度との相関性を解明
・そばの場合繊細でしかも複雑に要素が絡み合うため、根気良く取組む
もちろんそれ以外も、お客様からのご要望があったり、取り組むべき課題が発生した場合には、予定を変更して、必要に応じて研究項目を追加・変更したいと思っています。
今後、新工場が出来上がったら、研究開発や品質管理に使う専用の部屋を作ります。「滑川Lab.」とか「Yamabiko Lab.」みたいな名称にしようと思っていますが、蕎麦のサイエンスとしての発信基地にしたいと思っています。
まず今年、「香り」と「食感」について徹底的に解明したいと思います。
それでは今月もよろしくお願いいたします。