ENTEK社が米インディアナ州で12億ドルかけてセパレータ工場設置へ
米国のセパレータ事業大手であるENTEK社は米インディアナ州で12億ドルをかけて製造拠点を整備するとリリースしました。
今後のEV含めたLiBセパレータ需要は2030年までに最大100億㎡と見積もられ、今回の拠点では17億㎡の製造が可能に。
日本でも日本板硝子のセパレータ事業を買収した同社、今後の動きは注目したいところです。
1;ENTEK社の新セパレータ工場建設
セパレータ大手の米;ENTEK社は米DoEから12億ドルの融資を受け、インディアナ州に新製造拠点を建設すると発表
DoEの融資プログラム局からの融資で、完成すれば北米EV向けに年間17.2億㎡のセパレータ材料を製造することが可能に。今回のPJでは[建設関連:763][運用関連:635]の新規雇用を生み出すと見込まれ、さらに北米でのEV製造に向けた調達強化に資することに。
PJで製造されるセパレータ部材は中型EV190万台かeSUV130万台をサポートすることになり、電池フォーム(円筒形/ポーチ形/角柱形)によって異なるが、1GWhあたり700万~1,000万㎡必要となる
セパレータはLiBの正極/負極の間の膜であり、電子伝導を防ぎながら電解質を介したイオン伝導を可能にするもの
LiBの性能/安全性に不可欠で、主にEV向けで使用されるため北米のEV製造への供給網整備に不可欠。DoEは2030年までに北米のEV向けLiBでは年間70億~100億㎡のセパレータが必要としている
2;ENTEK社とは
ENTEKは1984年設立のセパレータ製造の老舗企業で、鉛蓄電池/LiB双方で強みを持つ。同社は湿式製造プロセスでは20年以上の経験を持ち、米国/欧州/アジアの拠点でセパレータを設計/製造/設置している
押出機(垂直統合型装置)でも強みを持ち、製造経験を活かして製品ラインに使用される装置製造に求められる敏捷性/専門知識を他社にも提供する
日本では2021年に日本板硝子のセパレータ事業を譲り受けてスタート、鉛蓄電池向けセパレータに強みを持つ。[電動車向けバッテリー(フォークリフト/ゴルフカート向け)]や[バックアップ電源バッテリー][蓄電用産業機器向け]等を製造する
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