CO2の燃料転換を実現するAerleumがSeed調達
大気中のCO2を燃料/化学物質転換してDACSと異なるアプローチで脱炭素化の実現を目指すAerleum社がSeed調達に成功しました。
同社は化石燃料をCO2に置き換えるビジョンを掲げ、今回の資金でCO2転換/燃料製造プラントを建設/稼働するとのことです。
燃料としての活用は貨物船を初期的に想定し、その後は航空燃料としての活用も目指します。
1;Aerleum によるSeed資金調達
大気中のCO2の燃料/化学物質転換の事業化を進めるAerleumがSeedで600万ドルの資金調達に成功。360-Capital/HTGFがリードしての調達で、今回の資金で本格パイロットユニット初号機の製造を行うとのこと
ビジョンとして掲げる[DAC及び合成燃料/と化学物質転換]に向けた技術の産業化を加速させて、削減困難なセクターの脱炭素化推進を進める
CEOのSébastien Fiedorow氏は下記のように述べてシード資金の確保と事業意義を強調
-[シードラウンド調達で、脱炭素化の喫緊の需要を満たすべく当社技術を拡大する大きな一歩を踏み出す]
-[当社は業界全体を再構築して、より迅速/効率的にネットゼロ排出を達成できるようにする]
リード投資家である360CapitalとHGTFは下記コメントを出している
(360Capital)
[我々は、石油をCO2に置換するAerleumのビジョンに魅了されたが、夢物語でなく実証に裏打ちされた経済的に健全なビジネスである]
(HGTF)
[Aerleumの差別化ポイントは画期的なテクノロジーと有害化学物質の持続可能なカーボンニュートラルな代替品に置き換える大胆なビジョンにある]
[このビジョンは事業成長促進だけでなく、より健全な地球に貢献するイノベーションを促進するHTGFの取組と完全に一致してる]
2;Aerleumとは
Aerleumは大気中のCO2使用に注力、最大15%のCO2を使用して実証し、独自材料を使用して一部の工業過程からガスを回収できる可能性がある
近い将来に自社プラントで[1,200ドル未満/t]のメタノールを生産を予定(現在のコストは380-780ドル/t)しており、Fiedorow氏は[5年以内にメタノール精製コストを650ドル/tまで下げて化石燃料由来に対して価格競争力を造成する]と述べる
同社は独自の機能性材料/精密加熱を用いて、単一反応器でCO2を回収してe-燃料と化学物質に変換。DACSバリューチェーンのエネルギー/コスト消費の多いステップの一部を排除、変換物質の大規模生産とGNG排出量を大幅に削減
中間プロセスを省略するため、[CO2を吸収/別化合物へ変換]する材料を開発。最初のターゲットは[貨物船の燃料][ジェット燃料の原料]として有力なメタノールに置き、交通業態における脱炭素化に貢献。化石燃料と同等価格を実現すべくタイムラインを設定、海運/航空/化学といった業界に、コスト/拡張性を損なうことなく脱炭素化への実行可能な道筋を提供する
独自材料はスポンジ状で、孔の中に化学反応を促進する触媒が含まれている。プロセスは以下の通り
1;空気が通る箱状の容器に材料を入れる
2;材料がCO2で飽和すると、箱が閉じて水素ガスを送られる
3;水素とCO2が反応してガス状のメタノールを生成
4;メタノールは箱からポンプで送り出されて精製
3;Aerleumへの評価
既に政府/研究機関などから評価を獲得、Grantも含めた資金も獲得することで設定マイルストン達成への突き進んでいる
-CMACGM[海事脱炭素化]賞
-TechnipEnergies[クリーン海事チャレンジ]
-[Prix Pépite]
-[2024 i-lab州イノベーションチャレンジ]など
初期的には海運/航空業界の代替エネルギーとして注目を浴びる[e-メタノール]に注目。CNG排出削減/大気汚染物質削減への大きな貢献ができる一方で、常温/液体で利活用できるのでエネルギーキャリアとして優れている。また、脱炭素化圧力が高まる中、世界のe-メタノール市場は大幅に成長すると予測され、業界をリードしうるとされる