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ヤマハによるインドでのMaaS事業強化の動き

ヤマハがMaaS戦略子会社を通じてインドの2輪レンタルオペレータに戦略投資を実行したとのことです。
インドでの[所有→利用]へのシフトが徐々に進む中で、自社でなく地域毎に投資を行い、自社基盤を活用/維持する目算で中期経営計画で述べている[サービス領域での事業構築]を着実に進めています。インドの電動化で日系のシェアが落ちる中、異なる側面からの戦い方は非常に面白いと思います。

https://www.prnewswire.com/in/news-releases/mbsi-expands-fleet-with-royal-brothers-

1;ヤマハによるインドでのMaaS強化

 ヤマハ子会社;MBSIはインドでの顧客接点拡大/事業開発に向けてRoyalBrothers(RB社;インドの2輪レンタルオペレータ)と提携/協業を促進してきた
 この度、ヤマハはMBSIを通じてBR社に戦略投資を行ってインド全土での事業拡大を進めるべく提携契約を強化。この提携による効果は下記の通り
-RB社-
 本投資による資金で車両を増やし、インド北部/西部/東部にサービスを拡大。個人顧客向けプランの強化だけでなく、B2B(特にラストワンマイル)部門を強化。
 女性の個人事業主向けのサポートにも重点を置いて[包括性とアクセシビリティ]に対する取組を推進する
-MBSI-
 RB社の南インドにおけるPFに1,000台超の車両配備を開始

 ヤマハの新中期経営計画(2022~2024)の[戦略事業領域]としてモビリティサービスを掲げ、自社での事業展開や世界各国での協業を推進。RB社との取組はこの一環で、モビリティサービス分野での存在感を醸成/拡大することを目指す
 従来の所有モデルを超えたアプローチ多様化に注力、[Solution]としてのモビリティ利用を促進することで[インド成長の促進→生活向上→利用頻度Up&一部は保有]といったストーリーの中での存在感確保を狙う

2;提携に関するコメント

[MBSI;中尾博CEO]
 [ヤマハはMBSIの市場認知向上&多様なモビリティニーズに応えることを目指し、"所有"を超えた革新的な事業を通じてMBSIの拡大に強く取り組んでいる]
 [RB社は主要戦略パートナーであり今回の投資は、RB社のインド全土での車両/サービス/事業の拡大を支援する。将来的には他のモビリティ企業とも協力して、インドの共有モビリティ空間全体を変革するつもり]
[RB社;CEO Abhishek Chandrashekar]
 [ヤマハからの投資は光栄で、今回の提携は卓越性/革新性/2輪コミュニティへのリーチチを促進させるもの]
 [5億人以上の2輪ユーザが所有せずに乗れる文化を作りたい]

3;RB社について

 2015年創業のインド最大のMobility Solution Providerで[レンタルできるのになぜ買うのか]をコンセプトにシェアリング事業を展開する。8州/20都市において5000台近くで事業展開、世界で最も信頼されるプロバイダになることを目指す
 車両ラインナップは広く、[大型車;TRIUMPH/Harleyなど][アドベンチャー;KTM/Bajajなど][都市内;Yamaha/Honda/Suzuki等]といった具合で幅広にそろえる

4;MBSIとは

 Moto Business Service Indiaはヤマハ子会社で資産管理/サービスを行うモビリティソリューションを事業内容としておりインドではMaaS事業者向けサービスを展開。MaaS事業者に2輪をリースして、シェアリング/バイタク/物流などを支援
 事業を通じて雇用機会を創出、インド全土の人々の全体的な生活水準の向上に貢献することを目的とする

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