Amazonのドローン輸送がCA州で中止、他地域でより大規模展開へ
Amazonが米国の一部で提供していたドローン配送ですが、今回CA州でのサービス停止を発表しました。
恐らく州当局との何らかの事象があったものとみられますが、AL州での実施も併せてリリースしており、ドローン輸送自体はまだまだ経営資源を注ぐ対象となっているようです。
1;AmazonAirのサービスをCA州で停止
4/23にAmazonはCA州ロックフォードでのPrimeAirドローン配送を終了すると発表。ロックフォードはTX州カレッジステーションに次ぐ米国内2カ所目のドローン配送拠点で、22/06に運用を開始。カレッジステーションでのドローンは継続し実行され、AL州トーレソンでの拠点開設/サービス実行も予定されている
Amazonは経営リソースの配分適正化を見据えて終了をリリース、一方で別場所での事業実行にも言及
-[将来を見据え、プログラムの成長に向けた経営資源投下のためロックフォードの配送サイトを閉鎖することを決定した]
-[現在従事する従業員には他拠点での機会を提供し、ロックフォードでは他配送方法でサービス提供を行う]
-[テキサス州カレッジステーションでの配送は継続し、2025年には別の米国拠点(トーレソン)をオープンする予定]
2;PrimeAirと今後の展開
Prime Airではハイブリッド拠点(フルフィルメント/配送)拠点を利用して、地域顧客への同日/即日配送を可能とする。
ハイブリッド拠点では商品の発送/仕分け/配送を全て通期一貫で一つのサイトから実行することが可能で、大都市近隣では配達サイトおよびフルフィルメント拠点が両方あるケースが多く、双方の機能を統合することで同日配達が可能に
現在、MK30ドローンを活用した飛行輸送をテストしており、2024年後半の実用に向けて動いている
MK30では安全性を重視した革新的な機能を兼ね備え、狭い裏庭/人口密度の高い郊外等の顧客に配達することが可能。機能としても現状ドローンの2倍の距離飛行が可能で、より静かで騒音が少ない輸送を行う。更に小雨など多様な気象条件でも飛行できる
屋内/屋外のテスト施設を造成して試験飛行を実行中で、この実証データを規制当局に共有して信頼性確保に動くとする
3;関連コミュニティからのコメント
地方自治体にとって、本件のような連携協定は西海岸主要都市以外でのイノベーションへの寛容性を示す機会ととらえ、基本はポジティブに活用しようとしている
(トーレソン市長)
-[Amazonがドローン配送の全国展開に乗り出す中、コミュニティでの革新的な取組を誇りに思っています。当サービスを通じてAmazonは商品だけでなく機会/価値を提供しています]
-[アマゾンのイノベーションへの取り組みは、私たちの街を前進させる起業家精神を体現している]
(フェニックス市長)
-[ドローン配送は未来のサービスで、それがフェニックス都市圏で始まることに興奮している]
-[ゼロエミッション輸送への移行は地域をイノベーションの揺籃地にするだけでなく、地球環境の良化にも貢献している]
4;その他
空域での輸送に関して地元当局/FAAの認可が必要で、特にFAAの許可を取得するのにハードルがあるといわれる。規制/制限の強さを要因としてサービス拡大は遅れており、当初想定していたスケジュール感/規模感には届いていない…
Amazonは23年末にカレッジステーションでの医薬品配達を発表し、提携薬局の注文を1時間以内に顧客に届けるという取り組みを改めて今回表明した。
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