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米国でのEV充電は家庭充電が主流であると明らかに

JDPowerがEV充電器に関する顧客満足度調査を実施し、結果を公表しました。EV普及で利用者が慣れ、比較的高い得点ですがWeb接続不具合などへの不満は引き続き大きく、当たり前の期待に応えることの重要さが際立ちます。
また、家庭用Wall充電器は4年連続でTeslaが首位ですが、Emporiaが急に追い上げてきております。

1;調査結果;概要

 JDPは3/26に[米国のEV充電調査(家庭/2024年)]を公表、調査の主なインサイトは以下の通り。
(1;満足度のギャップ)
 Lv1-Porrtableの満足度は向上したものの、Lv2との満足度との差は引き続き大きい(Lv1=581,Lv2=744)
(2;充電速度の重要性)
 充電速度は依然として重要な差別化要因で、Lv1とLv2の差異はほぼここに起因するといっても過言ではない。Lv1の充電速度満足度は325だが、Lv2では649となる。
(3;充電器の課題)
 充電においてWeb/Wifiの接続に不備があり、充電サービスを受けられないことも大きな課題として浮かび上がっている
(4;双方向充電の可能性)
 EV/家庭の双方向充電によりEVを介して家庭内の他のデバイス充電も可能となるので、所有者のエネルギーコスト低減のみならずGrid管理も可能となる。高価格帯EVの所有者の35%はV2Gなどに興味関心があり、追加料金支払いにも賛意を示している
(5;公益充電への認知度低い)
 EV所有者のほぼ半数は、電力会社が提供するプログラム(設置補助)を知らないと回答、18%は電力会社が提供するプログラムをまったく利用していないと。意外に充実している地域の公共プログラムの認知をあげることは自動車メーカーと家庭用充電器メーカーの両方の利益に。

2;調査概要

 JDPは[Lv1:Portable][Lv2:Portable][Lv2:HomeWall]の3セグメントに関し、EV所有者の自宅での充電体験満足度を調査
 └[Lv1-P];満足度は581(前年比20Pts上昇)
 └[Lv2-P];満足度は735(前年比2Pts上昇)
 └[Lv2-H];満足度は744(前年比4Pts上昇)
 結果として自宅充電体験の重要性が明らかになり、普及促進には電力会社の補助策認知の拡大も重要とする。設置に補助を活用している人は利用しない人に比べて、[充電コスト(18Pts)][価格公平性(15Pts)]といった差が発生している
 HomeWall型についてはブランド支持/満足度も調査、1000点満点で下記の結果に。Tesla(790)/Emporia(764)/GRIZZL-E(761)でTeslaが4年連続で首位に

3;JDPのコメント

 EV担当幹部のBrent Gruber氏は下記のようにコメント
 -[充電器の設置/改良/管理コストに係るインセンティブが用意されているが利用しているEV保有者は少ない]
 -[業界は利用者への教育/意識向上に向けてより力を注ぐべきで、ディーラーは地域での啓蒙をするのに最適な立場にある]

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