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Cruiseが司法省に罰金を支払い、ガバナンス強化も義務付け

Cruiseが23年10月に起こした事故に伴う虚偽報告/意図的な提出遅延を認めて司法省に罰金を支払いました。
同時にガバナンス強化策の履行/定期報告も義務付けられ、事業資源の分散観点では事業再開に向けた足かせとなってきそうです。

https://www.reuters.com/business/autos-transportation/gm-self-driving-unit-cruise-admits-submitting-false-report-will-pay-500000-fine-2024-11-15/

1;Cruiseが司法省に罰金支払

 11/14にCruiseは連邦司法省に対し、虚偽報告を認めて50万ドルの罰金を支払。23/10の轢傷事故に関する連邦捜査に影響を及ぼす目的で虚偽報告したことを認め、Cruiseは虚偽報告/捜査妨害の掲示罰金として50万ドルを支払
 本件は23/10の事故に関する当局(連邦/州)からの訴訟対応の一つで、事故後の報告対応で故意に情報を隠蔽/遅延させたとされる。
 事故ではCruiseのロボタクが、人間が運転する車に衝突されて前方に投げ出された歩行者を撥ね、その後にロボタクは歩行者を20ft引き摺って路肩に寄せようとした。しかし、Cruiseはすぐに規制当局に情報を提供しなかった

 司法省との合意では罰金以外に下記の対応を3年間の合意期間に求められ、義務を果たさなかった場合に政府は起訴犯罪の訴追を進めることに。
 1;[政府調査への協力]
 2;[安全法令順守プログラムの実施]
 3;[実施/改善に関する年次報告書の提出]
 関係者は下記の通りコメントしているが、当局の疑念は完全に晴れてはいない模様
(Cruiseの社長/COOのCraig Glidden氏)
[クルーズは新リーダーシップの下、規制当局との透明性に対する確固たるコミットメントのもとで前進を続けていく中、合意に定められた要件を遵守する]
(米運輸省の特別捜査官;Cory LeGars氏)
[起訴猶予合意は連邦規制順守措置におけるCruiseと従業員の率直さの欠如に対する責任を問うものである]

2;Cruiseを取り巻く状況

 Cruiseは事故以降、事業/財政面でも大きな打撃を受けており事業はほぼ停止状態…CA州での商業運航許可のはく奪に加え、自主的に全米での商業運行を停止。さらに親会社のGMはCruiseへの支出を削減し、従業員解雇(24%)や創業者/CEOだったKyleVokt氏を解任してGM管理を厳格化
 NHTSAとの調査自体は解決したが、継続して[Cruiseのロボタクが歩行者を十分安全に扱えるかどうかについて調査]をしている

 なお、当局による調査などはまだ進行中で下記の状況だが、24/08にCruiseはブレーキ問題解決のため1,200台のロボタクをリコールした
 -CPUC:24/06に訴訟回避/係争終結に向けて11.25万ドルを支払
 -NHTSA;24/09にCruiseに対して150万ドルの罰金を科した
 -SEC;現在の調査を進行中

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