不燃性バッテリー新興のAlsym社が7800万ドル調達
4月初旬、次世代不燃性二次電池(コバルト/リチウム不要)を開発するAlsym Energy社が7800万ドルの調達ラウンドを終了しました。
過酷な環境下での蓄放電を特徴としており、昨今の環境激変の中での稼働や災害後復興支援等で様々な用途が期待されます。
1;Alsym社の資金調達
4/4にボストン本拠のバッテリー新興;AlsymEnergy(コバルト/リチウムを含まない不燃性バッテリー)は7800万ドルの調達ラウンドを終了。Tata Limited及びGeneral Catalystが共同でリード投資家を務めた。
調達資金は研究者/エンジニアの採用に加え、プロトタイピング/パイロットラインの拡張に用いられ、今後、船舶/二輪/三輪車/乗用車などのEV向けの製品開発を計画する
今回の調達についてCEOは下記にように述べて自社への信認の高さと展開可能性を強調
-[調達ラウンドの成功は、Alsymの高性能/低コスト/高い安全性を兼ね備えたバッテリーへの信認]
-[今回の資金で開発速度を速め、既存/見込み顧客の両方に試作品を提供して実用化することが可能となる]
2;Alsym社とは
2015年設立でリチウム/コバルトを含まない不燃性の高性能充電式バッテリー化学を開発。これまでの調達額は9660万ドルで、ポスト評価額は2.32億ドル
最初の蓄電池製品はAlsym Greenと名付けられ、ユーティリティグリッド/家庭用蓄電池/小規模グリッド/産業アプリなどの様々な固定蓄電池に活用可能。機能は[4~110時間の放電][最短4時間での再充電]を特徴とし、[低い平準化蓄電コスト][SWによる制御能力]を兼ね備えている
AlsymとLiBの違いとして、[不燃性/無毒性の材料][電解質が水ベース]といった点にあり更に樹状突起がなく熱暴走の頻度が低いことがある。特に高温動作が可能で、水銀温度上昇に伴う火災可能性が高まる状況でも動作。高性能/不燃性というオプションをユーザに提供
3;関係者コメント
創業者でMIT教授であるKripa Varanasi氏は下記のように述べている
-[蓄電システムは再エネ発電が難しい時に安定電力を供給するのに役立つが、過酷な天候/危険な環境下では安全で経済的なソリューションが必要]
-[Alsymバッテリーは温帯気候/温暖化気候の両方に最適で、インフラ/データセンター/製鉄所/化学プラントなどの産業用途にも最適]
GeneralCatalystのPartnerは下記のように語り、持続可能な経済実現や将来性に着目
-[世界中で再エネ需要の拡大が続く中で、LiBに関しては性能/コスト/入手可能性で競争する代替需要が高まっている。特に新興市場x蓄電池の分野では顕著]
-[Alsymの低価格バッテリーは性能/安全性を特徴とし、投資を通じて持続可能な世界の構築とグローバルな強靭性確保に貢献できると考えている]
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