UAWがStellantis北米工場でスト呼びかけへ
北米でのEV販売で苦戦の続くStellantisですが、UAWは先導して工場ストが呼びかけられています。
昨年のスト回避合意の会社側の態度(無視)や会社計画の不透明さに反発しての対応となり、メモでは相当過激な文面で糾弾しています。
最近時ではJeep-EVのリコールなども起こっており、先行き不透明であります…
1;UAWによるスト呼びかけ
9/27にUAWのStellantis評議会は会社の組合対応に係る会議を開いて協議、会議後に組合員に対してメモを発出。本件は2023年のストライキ停止条件を遵守しない会社対応を協議するもので、UAW加盟者に送ったメールでは[スト承認への投票呼びかけ]と[Stellantisによる契約不履行]を強く訴えている
9/28にUAWから送信されたE-mailでUAW会長は以下のようにStellantisの対応を糾弾し、再度のストへの結集を呼びかけ
-[我々は契約の重大不履行と違法行為を検討したが、CEOは急進的な道に導いており組合員に多大な損害を与えることは明らかだ]
-[何年もStellantisは工場ごとにUAW/組合員を攻撃したが、我々には反撃する意志と手段がなかった…]
-[しかし今は違っており、我々は団結して雇用保障を要求し、製造ノルマ達成よりスト権を要求したので反撃して勝つための手段を持っている]
-[UAWはStellantisのUAW労働者が闘いに備えるべく全力で推奨し、スト承認に向けた投票で賛成票を投じてほしい]
2;Stellantisの状況
Stellantisの北米事業は不芳状態で事業のスムーズな運営に向けてはストは相当な痛手に。
北米販売は昨年割な状態…上市した新型Fiat-EVは販売不振、Jeep-EVも準備できていない。現地ディーラーは経営陣を訴えており、特にCEOの解任に対して株主権を行使すると脅している…
UAWとStellantisの主な争点は会社の計画/約束(UAW運営工場での新製品製造/継続雇用)が進んでいないことにあり、23年後半の自社株買い(30億€)が油を注ぐ状況に。また、新バッテリー工場(IL州)への数十億ドル規模の投資計画の遅れや、Dodge Durango(SUV)の生産を米国外に移転する可能性も取りざたされている。