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Jioが電動二輪向けダッシュボード/PF機能を開発、MediaTekと組んで拡大へ

インドの通信大手Jioが台湾MediaTekと提携して電動二輪向けデバイス提供を行います。
自社通信契約/事業の拡大と企図したものでMediaTekのチップとデバイスを組み合わせてダッシュボード機能を提供する計画であり、増加する電動二輪市場への足掛かりとします。

https://cxotoday.com/press-release/jio-things-and-mediatek-collaborate-to-revolutionize-2-wheeler-industry-with-4g-smart-android-cluster-and-4g-smart-module/

1;JioがMediaTekと提携して二輪市場開拓へ

 7/24にインドの通信大手Jioは台湾の半導体製造大手MediaTekと電動二輪に係るデジタルダッシュボード供給で提携。Jioはハード開発を担当し、MediaTekは半導体チップ及び独自OS(Android)を担当する
 計器ダッシュボードではAndroidベースの[AvniOS]で実行され、[MediaTek-MT8766][MT8768-システムオンチップ]が搭載される

 インド政府は30年までに二輪販売を100%電動製品にすることを目標にしており、2社は今後出現する巨大市場の開拓を目指す
 Jioは本提携を通じて電動二輪ホルダーに4G通信を提供、付加価値サービス(クラウド/マッピングソリューションなど)を提供してARPU拡大を狙い、更に蓄積データ(4Gクラスタ/モジュール)の解析/分析/加工によるマネタイズも

 JioとMediaTekは以前から協業を進めており、通信事業での提携関係は強固なものがある。最近では光ファイバーのBBサービス[JioFiber][Jio AirFiber]向けのルーター用システムオンチップを供給。更にJioのセットトップボックスにもチップ供給している。

 両社は下記のように述べて提携による市場拡大とさらなる成長に自信をのぞかせた
(JioPlatforms;CEOのKiran Thomas氏)
 -[本提携は、インド主導のグローバルな技術革新とIoT技術における顧客体験向上に向けた取組を強化するもの]
 -[MediaTekの高度なチップセットと当社の最先端のデジタルソリューションを統合して、比類のない顧客体験を提供する新しいベンチマークを確立する]
(MediaTekのIoT部門担当Gen-MGR; CK Wang氏)
 -[二輪車は機械でなく、コネクティビティ/高度テクノロジー/AIの集合体となっている。当社は全アセットを活用して、既存/新興を問わず企業が市場で勝利するのを支援する]
 -[EV二輪車市場で勝利するためのJioとの提携は、非常に有望/励みでありエキサイティングである]

2;Jioの電動二輪への取組

 Jioは電動モビリティの中でも電動二輪に成長の可能性を見出し、電動二輪向けダッシュボード開発に取り組んでいる。インドでの電動二輪の年間販売台数が100万台を超える勢いで、現在の市場浸透率;5%から2030年には45%を超える想定
 RelianceIndustries傘下のJioThings社がEV向けOSをベンガルール拠点で開発、下記機能を提供する
 (機能) リアルタイムデータ分析/カスタマイズ可能なインターフェース/音声認識
 (接続性) 車両コントローラー統合/IoT対応の充電インフラ/プリロードBMS
 (その他) Jioの提供するサービスにアクセスできる[Jio Automotive App Suite]も付属。具体的には[音声アシスタント][音楽ストリーミング][ウェブブラウザ][位置情報/地理空間サービス]など

 Jioは二輪だけでなく四輪にもOS/デバイス提供をすべく、インドの自動車メーカー数社を含む関係者と、クラスター/OS統合について協議しているとも言われる
 2023年にeSIM内蔵のオンボード診断デバイスを発売し、四輪所有者がJioThingsアプリを使用して車両を追跡/診断できるサービスを提供。加えて、ハード/ソフトのサポートを備えたスマートEV充電サービスも提供し、企業/住宅向けにカスタマイズ可能な充電インフラを提供

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