印;UrbanCompanyがプライマリ/セカンダリの併せ技で40億INR調達へ
インドで生活サービス/Professionalの派遣を行うアーバンカンパニーがセカンダリ取引を含む6300万ドルの調達に成功しました。
既存のメインVCによる株式取り纏めの側面もあり、発行しすぎたESOPや小口投資家の持ち分を集約した点は資本再編成の観点からもセカンダリ取引のメリットが見いだせると思います。
日本でもセカンダリ取引がスタートアップ経営者/CFOにとって一つの資本政策の一つと位置付けられれば、M&A加速/上場時整理の手間省きに貢献しそうです。
1;UrbanCompanyによる調達実施
インドで生活密着型サービス展開のUrbanCompany(UC社)がセカンダリ売却を通じてDharana-Capital(D-Cap)から40億ルピー(5000万ドル)を調達。D-Capによると[この取引ではUC社の従業員と他株主が株式を売却、インド最大のESOP流動性プログラムとなった]とのこと
(D-Capによる関与)
D-Capの創設者/MPであるVamsi Duvvuriが社外取締役として参加、同氏は下記コメント
-[UC社はフルスタックアプローチとパートナー支援注力を通じて、厳しい現地サービス市場で強力/高資本効率/高耐久性なビジネスを構築してきた]
-[創設者とチームの集中力と実行力に深く感銘を受けており、永続組織を構築するための彼らの努力を今後もサポートしていく]
(UC社のコメント)
UC社の創業者/CEOのAbhiraj Bhal氏はD-Capとの連携による成長に期待をのぞかせた
-[D-Capと連携し、Duvvri氏を取締役会に迎えることができて非常にうれしく思う。今後の更なる緊密連携をしていくことが楽しみだ]
2;セカンダリ含めた調達の中身
今回の調達は総計で6300万ドルで下記で構成。今回の自社株買いについては22-25億ドルの評価額で行われた。
(セカンダリ)
D-Capは従業員/初期投資家/創業者から株式を5,000万ドル分購入。24/05に従業員から行ったESOP買戻しも含んでおり、現在までにUC社は1,593人にESOPを付与。約784人が買戻しに応募して3,700万ドル相当の株式を現金化
(プライマリ)
オランダの投資会社であるProsus N.V.が1300万ドルを投資
3;UC社について
2014年にデリーで創業した様々なサービスの専門業者[Professional]を自宅に派遣するサービスを展開。
目的/希望など細分化された項目をAPP上で選ぶと、サービス提案して満足できるProfessionalを派遣。主に[サロン][スパ/マッサージ][ホームクリーニング][フィットネス][修理][散髪][塗装]などがカテゴリに。
都市部女性からの支持が厚く、サロン/ホームクリーニングがオーダーの約40%を占める。現在、インド/UAE/シンガポール/サウジアラビアの62都市で事業展開。Professional登録者数は55,000人を超える
24年初めにAbhiraj Bhal氏は[24/04に税引き前利益を計上した]と発表。それ以前の23/09には[FY24-1Qには調整後EBITDAが損益分岐点に達する]と予測を立てていた
[FY22;売上=438億INR/純損失=514億INR]
↓
[FY23;売上=637億INR/純損失=308億INR]
これまでにTiger Global/Prosus/SteadviewCapitalなどから支援を受け、6.5億ドルを調達している