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LiDAR大手のLuminarのTesla依存が徐々に高まる
一時期TeslaはLiDARについて[無用の長物][投資する価値なし]とこき下ろしていましたが、ここ最近は状況が一転したようです。
最近発表されたLiDAR大手Luminarの決算資料によると同社の取引の1割強がTeslaで占められたとのことです。
Musk氏も一転して[自動運転の松葉づえ/必要不可欠]などと評しており、なかなかに…
1;TeslaとLuminar
5/7にLuminarはFY24-1Q決算を発表、その中で同社収益の10%以上(200万ドル強)がTeslaから齎されたと明らかになった。
(売上高)
2100万ドルでYoYでは45%増加、主に[自動車以外顧客へのセンサー販売]及び[Teslaとの取引規模増加]が背景にあったとされる
(純損失)
1.25億ドルで前年同期の1.47億ドルからは改善したものの損失体質で、背景には設備廃棄にともなう減価償却の一括計上があるとされる
TeslaとLuminarは2021年から提携、試験車両の一部で同社のLiDARやセンサーを独占的に使っているとされる。契約詳細は明らかにされていないが、今回のLuminarの決算でSEC慣習に則った開示で関係性の強さが明らかに
提携以前の2019年ごろにMusk氏はLiDAR依存への脅威/リスク認識を表明していたが、良くも悪くもハンドリング出来て技術力の高いLuminarとの協調でリスク軽減したとされる
-(2019/Musk氏)[自動運転の実現性をLiDARに依存するのは愚かだし、所与のものとして受け入れてはいけない]
-(2019/Musk氏)[LiDARは本質的に不要な効果センサーで、高価なオプションがあっても本体の価値は変わらない]
-(2022/Musk氏)[LiDARセンサーは自動運転の松葉杖であり、自動運転には必要不可欠な存在]
ちなみにLuminarは決算に先立って、[事業拡大に向けた生産の外部委託を強化]するために、リストラを実施し従業員を20%削減する計画を発表
2;Luminarとは
自動運転車両向けセンサー/SWの開発と製造を行う新興企業で、2020年にSPAC上場を果たしている。創業者のAustine Russel氏は16歳で同社を創業。主要プロダクトは対象物との距離/性質を検出/測定するレーザーレーダーであるLiDAR
事業は[自律ソリューション][アドバンステクノロジー&サービス(ATS)]の2セグメント
[自律ソリュ];自動車/商用車/ロボタク及び周辺産業の向けたライダーセンサーの設計/製造/販売
[ATS];自動運転と無関係な市場で、先進的半導体/関連部品の設計/テスト/コンサルを提供する
Luminarの展開するLiDAR[Iris]は自動運転車両向けに開発されたものでTeslaにも供給されている。
長距離レーザーで最大600メートル離れた物体を検出可能で、かつ従来センサーのサイズ/重量/コスト/電力/信頼性の要件を満たすよう改良される