
BYDがカンボジアに最新のEV製造拠点を開設へ
BYDがタイに続いてカンボジアに製造拠点を開設することで政府と最終合意に近づているとされます。
当国はFord/Toyotaが組立工場を開設して労働者の知識/技術レベルが向上、さらに中国の一帯一路政策の中で陸運インフラが整備されて中国-東南アジア諸国とのアクセスが断然良好になった強みがあります。
今後、カンボジアを拠点に東南アジアを益々攻めることが想定されます。
https://www.khmertimeskh.com/501596062/byd-in-final-talks-to-set-up-ev-factory-in-cambodia/
1;BYDとカンボジア政府の契約
11/21にカンボジア現地紙はBYDが当地にEV製造工場を新設に係る最終契約が政府と妥結寸前と報じた。設置場所はFord/トヨタの向上に近接したエリアになると予定
カンボジア;フン・マネ首相は新しい投資誘致の重要性を強調し、地政学的緊張が高まる中でのカンボジアの価値を強調
-[大量消費地へのアクセスが良好で、労働力も豊富なカンボジアは製造業の拠点を設けるには最適の立地だ]
-[カンボジア開発協議会が本件担当している。BYDのEV業界における地位はTeslaに並ぶ中国の巨大企業である当地に拠点ができるのは喜ばしい]
カンボジア政府は自動車/EV関連産業の製造拠点の誘致に注力、政府は24年初めに自動車/電子部品の輸出を20億ドル/2.2万人の雇用創出計画を発表。自動車関連では22/06にFordが組立工場を新設し、24/05にはトヨタが組立工場を開設している
2;BYDの状況
BYDは10月にNEV(新エネルギー車)を50万台以上販売、5カ月連続で過去最高の販売台数を記録しており1カ月で50万台を超えたのは初めて
中国本土での自動車市場は価格競争に陥ってる中、BYDは成長に向けて海外市場での展開に注力。東南アジアではEVの急成長市場であるタイに初の製造拠点を開設。東南アジアの他国にも拠点開設を進めている
BYDは世界の自動車市場で従来OEMと競争すべく、メキシコ/ブラジル/パキスタン/ハンガリー/トルコにも EV 工場を開設する計画で、直近のBloombergレポートではBYDの世界販売台数は四半期ベースでFordを追い抜いたとされる。BYDは低価格モデルだけでなくPUT/SUV高級車にもラインナップを拡大し、従来OEM市場を急速に簒奪。
欧州での事業拡大も加速、一方でFordは欧州でのレイオフ/事業縮小に見られるようにEV戦略に踏み切れておらず、右往左往…
3;その他
豪州の気候変動アクセラレータ;EnergyLabは25年初めに新しい訓練プログラムをカンボジアで展開する方針で、カンボジア労働者のEVシフトへの対応を加速させることを目指す
EnergyLab/DirectorのNatharoun Ngo Son氏は下記のようにカンボジアでの事業展開に自信を表す
-[BYDが新EV工場を開設することはカンボジアにとって素晴らしいニュースだ]
-[工場はカンボジア労働者に新たな高給職への再訓練/スキルアップへ絶好の機会を提供する]