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Teslaが自社でデータセンター整備へ?

 Teslaが自社独自のデータセンター(DC)の構築に向けてスタッフの採用に乗り出しています。自動運転ソフト開発の進捗に比例してデータストレージに関して自社内完結し、データ利活用を最大限に行うための準備に入ったのだと思われます。

1;TeslaのDC事業

 Teslaは自動運転などの先端技術特化型DC(この種では初のDC)の立上を目指しており、年々重要性を増すデータ格納/活用/安定稼働への切り札とする方針。
 ちなみに、DCは一般に[一連のデジタルデータ/サーバやNW機器などのインフラ設備を補完するために活用される]巨大インフラ設備で、多くのTech大手企業はAMW/Azure/GCPを(事業/システム開発の)必須要素として掲げている。
 今回採用ページで明らかになったのはSr.Engineering Managerの募集で、責務は[レイアウト設計][インフラシステム&ディストリビューションの選択][Tesla-Cno設計][建設/エンジニアリングの主導]となる。

2;Teslaの狙い

 マスクCEOは本年にTwitter社が利用していたサクラメントの施設をリース後に買い取って活用し始めたと報じられている。同施設はNTT-GlobalのDC設備だったものでTewitter社がリース契約していた。
 Teslaは世界中の路上を走行するEVから情報収集してシステムを微調整し続けており、収集/解析/稼働で膨大な手間とコストがかかり、一方で規制対応も求められる。特に最近では自社のニューラルNWが収集データを利用してリアルタイムでトレーニングしているとも。
 一方で、データプライバシー懸念に関してはGDPRに対応する必要があり、特にTeslaは2019-2022年にかけて従業員が[顧客が録画したビデオを社内PFで共有]した廉で訴えられており、場合によってはEUから数十億USDの罰金を科せられる恐れも…

3;そのほか

 Teslaが他に展開するVPPや蓄電事業でもDCを必要とする可能性があり、DCの設立はTesla事業全体を見た場合には効率化の方策となりうる。特にVPP事業でのELRPへの参加に伴う発電/蓄電/放電/報酬付与/支払等の一連の流れでは相当に膨大なデータ量となる。

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