Googleがインドの政府PFバックの配車アプリに投資
Googleがインドでの投資を加速しています。
今回、インドでオートリキシャ配車アプリを運営するNammaYatriを擁するMovingTechのPre-SeriesAに参加してインドでの足掛かりを構築する模様です。
インドでは既にUberが事業展開していますが、インド政府のオープンデータPFを用いた事業展開を行う同社への投資は政府のデジタル施策の後押しともなりそうです。
1;GoogleによるMovingTechへの出資
7/15にGoogleはインドでオートリキシャ配車アプリを展開するNamma Yatriの親会社である[MovingTech]のPre-SeriesA調達ラウンドに参加。BlumeVenturesとAntlerをリード投資家とする1100万ドルの調達ラウンドで、Googleは先に100億ドルをインドに投資すると表明済み
今回の調達資金はエンジニアリング/研究開発チームの拡充に当てられる予定、プロダクト回収により、バスに代表される多くの公共交通手段の提供拡大も目指しているとする
(BloomVenturesのPartner;Karthik Reddy氏)
-[MovingTechは斬新で革新的なモデルでモビリティ変革の最前線にいる]
-[技術と堅牢なプロダクトが大量移動の問題を解決できるシンプルさに驚いた。優秀なチームと提携し、彼らの壮大なビジョンを支援できることを嬉しく思う]
2;NannmaYatriとは
Namma Yatriは、インド政府の[Open Network for Digital Commerce(EC/Webサービス共通基盤)]上で機能する手数料なしモデルのサービス。サービスでは乗客と運転手(オートリキシャ/タクシー)を結び付け、どちらにも乗車料金を請求せず、手数料はドライバーパートナーから少額の月額料金を徴収
競合とみられるUber/Olaはドライバーから乗車料金の25-30%を手数料徴収しているが、多くのドライバーは不満に思っている。Moving Techの創業者2名(Magizhan Selvan氏とShan MS氏)はドライバーの不満解消に向けて創業したとのこと
-[ドライバーの既存システムへの不満に気付いた後に商機を見出した。Uber/Olaの2社は差別化アプローチにかけていた]
Moving Techは人々に本当に役立つサービスに特化し、顧客割引/ドライバーへの追加インセンティブなしで運営。キーワードは[共感]とのこと。乗車希望者の近くのドライバーにのみ割り当てることで[待ち時間短縮][マッチング精度アップ]を実現し、サービス体験の価値向上を実現
3;インド政府のデジタル化施策とMovingTech
ベンガルールやハイデラバードなどインド国内6都市で運営されるリキシャ配車マッチングサービスで、オリジナルはFintech企業;Juspayが立ち上げ、現在はMovingTech社傘下にある。公開ダッシュボードでは22年の立上以降、4600万回以上の乗車を完了
インド政府は10年にわたってデータ共有用オープンAPI;IndiaStackを通じて民間/公共サービスのデジタル化に注力しており、NammeYatriは同PF上で稼働する。また、インド政府は決済PFである;UPIでモバイル決済を一変させ、現在では毎月110億件の決済を処理