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BMW北米とRedwoodが協業し、EVバッテリーリサイクルの事業をさらに拡大へ

米国でLiBリサイクルを手掛けるRedwoodがBMW北米と回収に関して包括提携を結びました。
同社は回収に関してはFord/VW等と提携、リサイクル後製品の供給もToyota/Panasonicと連携して強固なバリューチェーンを構築しています。
希土類不要/米国本土での事業展開などで、米国でEV展開するには無視できない存在である同社は非常に得意で面白い立ち位置になってきました。

1;RedwoodとBMW北米の協業

 バッテリーリサイクル新興;Redwood MaterialsがBMW北米との提携契約を公表。Redwoodは、BMWグループの車両に搭載されたLiB/希土類の回収/リサイクルを支援
 同社はTeslaの共同創設者/CTOであるJB Straubel氏が2017年に設立。銅/リチウム・ニッケルなどの希土類を中心に循環経済の実現に成功した

 今回の発表はRedwoodのLiBリサイクルにおける地位をさらに強固にするもので、ここ数年Ford/VW/Volvoなど多くのOEMと協業を実現。RedwoodはLiBを回収/再生して素材/部品をPanasonic/Toyotaなどに再販している
 業績も好調で現在の企業価値は50億ドル以上ともされる。23年にはLiBリサイクルのPoCで95%の効率をたたき出し、再生EVバッテリー製造では巨額の政府融資を獲得した

2;協業の具体

 BMW北米とRedwoodはディーラー/配送センター/その他施設を含む全米約700か所の拠点からなるBMW-NWと直接連携。回収する対象は米国BMWグループのBEV/PHEV/HVで、MINI/Rolls-Royce/Motoradなどが含まれる
 
 BMWの使用済みLiBセル回収を支援、NV州リノの施設で希土類リサイクル/精製を行う
 RedwoodのCBOであるCal Lankton氏はパートナーシップについて下記のようにコメント
 -[EVシフトはクリーンエネルギーの未来を支えるバッテリーの管理方法を再考する絶好の機会]
 -[BMW北米との協業で、使用済みバッテリーの責任ある管理が保証され、LiBの環境フットプリント改善/コスト削減/EVアクセスが促進される]

3;Redwoodの特徴

 Redwoodはリサイクルされた希土類/重要鉱物の95-98%がバッテリー供給網に戻され、新しいEVモデルに採用されることを約束している
 LiBリサイクルはEV普及/持続可能性にとって重要なフローで、EV内部のLiBはほぼ無限にリサイクル可能で使用期間中に失われることもない
 Redwoodのリサイクル工程は従来の採掘/他技術よりも環境負荷が少なく、優れた選択肢とされる。RedwoodはLiB材料のリサイクル/精製により、EV製造にあたって[エネルギー;80%][CO2排出量;70%][水;80%]削減されるとする
 現在Redwood は、BMWグループのスパルタンバーグ/ウッドラフの製造工場から近いSC州チャールストンに新しいLiBリサイクル施設を建設中

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