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WaabiとVolvoが自動運転トラック開発へ提携加速
自動運転スタートアップのWaabiがVolvoと連携して自動トラックの本格製造に動きます。Volvoは傘下のCVCを通して既に出資していますが、今回は投資をテコにした戦略提携の一環であり、協業を通じて自社トラックを自動運転化して物流事業者の業務フロー効率化に入り込みます。
1;WaabiとVolvoの協業
2/4に自動運転トラック新興;Waabiは、Volvo Autonomous Solutionsと提携を発表。自動運転トラックの共同開発/展開での協業で、Waabiは商用化に近づく中での重要なマイルストンとする
Volvoにとっては自動運転トラック自動化にかかるスタートアップ協業は24/05のAurora-Innovationとの提携続く2件目(Auroraとは[Volvo VNL Autonomousトラック]を発表)
両者の連携は2023年のSeries-BにおいてVolvoGroup-VCによる戦略投資を行った実績に基づくもので、Volvoはバージニア州での生産準備が整った施設でWaabi向けトラックを製造
Waabiの創業者/CEOである Raquel Urtasun氏は協業による資本効率向上は市場普及への弾みになると強調
[製品の拡販に必要なものは全て揃った。次世代の自動運転-2.0技術を活用することで資本効率向上/市場投下速度アップを実現する]
[2025年中に最初のトラックが出荷され、量産規模に達するまでに約2~3年かかる。しかし、自動運転トラック業界では資本効率が最も重要/必要で、Waabiの[AIファーストのやり方]を通じて必要資本は劇的に減る]
2;協業の詳細
今後数か月以内にテキサス州でVolvo製トラックの商用試験を行う予定で、25年末には公道走行可能な製品のデモを予定。
Urtasun氏はデモについて[初日からターミナル経由でなく顧客拠点間での輸送に用いる予定で、すぐに完全自動運転の商用化につなげる]とした
3;Waabiについて
Urtasun氏は2021年にWaabi立ち上げ前にはUber-ATGの主席科学者を務め、人間同様の推論AIモデルを構築。当該モデルを活用することで商用展開加速/システム効率化を実現、より高品質なAIは周辺環境を理解/反応するための必要データ/計算量が大幅に少なくなる
Waabiはシミュレーション技術をもちいて自動運転技術の試験/訓練を行い、OEM統合用のトラック設計にも役立てている。その中で2022年にセンサー/コンピューティング/ソフトウェアが組み込まれた初の専用トラックを発表。
OEMの組み立てラインを中断せず工場レベルでWaabi-Driverを自動運転トラックに統合することを目指すが、一方で競合のKodiakは対照的に冗長なHW/SWを全て備え1社のメーカーに縛られない自動運転システムを開発
PitchbookデータではWaabiはこれまでに2.82億ドルを調達しており、Urstan氏によると[公道や他場所での自動運転開始するのに十分な資金を持つ]とのこと
競合であるAuroraは34.6億ドルを調達しており25/04までに商用トラック事業を開始する予定。
同じく競合のCodiacは2.43億ドルを調達、25/01にオフロードでの操業に使う最初の自動運転トラックをパートナーに納入している
4;更なる統合
競合のEmbarkとTuSimpleが事業閉鎖してWaymoが自動運転トラック事業を閉鎖するなど、プレーヤーは減ったが Urtasun氏は下記様にさらなる統合を予測
[2025年はトラック輸送の年であり成功/失敗の区分が進んで、更なる統合が進む可能性があると思う]
[当社は合併/買収を考えておらず、トラック輸送を始点としてロボタク/倉庫ロボなど様々な物流に絡む事業を展開する方針であり、独立した会社で行う]