FordのBlueCruiseに起因する衝突死亡事件を当局が調査開始へ
Fordが展開する自動運転支援機能である[Blue-Cruise]が関与する衝突事故が立て続けに発生しました。
米国連邦政府は本件に際して当該ソフトウェアの関与度を調査することを決定しました。
TeslaのFSDに関しては相当に厳しい批判/意見が惹起された自動運転支援、今回の帰趨も注目が集まるところです。
1;連邦当局によるBlue-Cruise調査
NHTSAは複数死者を出した直近2件の衝突事故でFord/BlueCruiseが作動していたと表明して調査を開始。4/29に道路交通安全局(NHTSA)の瑕疵調査部はFordのBlue-Cruiseに係る2件の事故でシステムが稼働していたことを確認したと発表
対象の事故は[2月;テキサス州][4月;ペンシルベニア州]で発生、BlueCruiseの使用に関連した衝突/死亡事故として最初の事件
調査中ではあるがFordは利用可能なBlueCruiseへの監視/管理を強化。
-対象は]Mustang Mach-E][Ford F-150s(Lightningを含む)]
NHTSAはテキサス州の事故について本格調査を開始、Fordも[調査支援のためにNHTSAと協力している]と声明を出している
瑕疵調査部はTeslaの事案調査を終了してすぐにBlueCruise調査を開始。Tesla調査に関して同部幹部は下記のようにコメント
-[Auto-Pilot動作能力に対するドライバーの期待とシステムの実能力との間に重大な安全性のギャップがあった]
-[期待と現実のギャップが、予見可能な誤使用と回避可能な衝突事故を生み出した]
2;BlueCruiseとは
BlueCruiseは2021年に発表されたADASで自動運転(一部制限付き)を売りとするADASで、事前マッピングされた高速道路でのみ利用可能。カメラベースのドライバー監視システムと組合わせ、システム作動時にドライバーの目が道路を見ているかを確認する
様々な評価によるとTeslaのAutoPilotよりも厳しい制限を課している。Consumer Reportsなどの一部で高く評価されるが、最近の衝突事故/調査はADASの根本原因を各社が認識/調査/対応しなければならないことを示唆する。