見出し画像

GMはCRUISE関連コストを10億ドル以上削減、本体取込みも徐々に進む

GMは直近の決算発表会でCRUISE/中国事業に係るに掛る減損を発表。同時にHyundaiとの新しい協業についても言及して、従来よりも最大10億ドル近い経費効率化に成功するとしています。Cruiseは本体に組み込まれてADAS高度化に活用される方針のようです。

https://www.barrons.com/articles/gm-earnings-stock-sales-24471187

1;GMによるCruise見切り

 1/28にGM会長;Mary Barra氏は決算発表会でロボタク開発停止で年間10億ドルの節約を見込むと発表。24/12にGMはCruiseへの資金提供停止を発表、会長のMary Barra氏は[GMの自動運転戦略を個人用車両に再び焦点を当てる再編計画を提案した]とも述べる。同時にCruiseの事業再編についてFY25-1Q後半に最終決定する方針

 新しい開発計画に関してCFOのPaul Jacobson氏は相当のコスト削減を強調しするとともに、Cruise業員関連支出はFY25後半の財務諸表に含まれると指摘
 [Cruise従業員は25年半ばまでにGMに統合され、相当にコスト削減が予測される]
 [焦点を定め直した自動運転戦略は効率化につながり、24年にCruiseに費やした17億ドルに比べて年間10億ドルの投資削減につながる]

2;GMの決算とADAS

 GMのFY24-4Q決算では29億ドルの純損失計上を発表。純損失はおもに[ロボタク開発終了に関連する費用(5億ドル;一時費用)]と[中国事業再編に関連する費用(40億ドル;非現金再編費用/利子減損)]によるもの
 ちなみに通期業績は60億ドルの純利益をたたき出し、調整後ベースでの年間利益は149億ドルに。年間でのCruise費用は23年度の8億ドルから4億ドルに減少していた
 GMはADAS;SuperCruiseを提供し、特定高速道路でのハンズフリー運転/自動運転タスクが稼働。ハンズフリー/アイズオフ技術の展開に取り組んでおり、ADASの更なる高度化/機能強化に向けてCRUISEの自動運転機能を使う可能性が高い
 Barra氏は戦略パートナー(Hyundai)との協力について、[GMはLv4自動運転のリーダーを目指し、資本効率を最大限化に向けて状況を評価する]としている

3;Cruiseの状況

 GMによるCruise見限り発表以来、Cruiseの従業員は今後の通知(解雇/GMでの勤務など)待ちの状態で業務停止状態。GMは2016年以来、100億ドル近く投資してきたが撤退の決定は唐突だった…
 Cruise経営陣は1月中旬に従業員向けオファーを出し始め、CruiseのCEO;Marc Whitten氏は1/16に従業員に送ったメールで辛抱を呼びかけた
 [当社の計画はCruise取締役会の承認待ちの段階だが、今後の展開で必要になると予想される役割を担う従業員への最初の通知は完了した]
 [チームの他メンバーの評価を継続しており、通知が無くてもイコール失職というわけではない]

 Cruise内部の情報筋によると取締役会は2月上旬に開催予定であり、その時に従業員の処遇に関する計画が策定される予定とのこと

いいなと思ったら応援しよう!