見出し画像

TeslaがCyberCabをお披露目、3万ドル以下で販売を目指す

現地時間の10/10にTeslaが[We,Robot]イベントを開催し、かねてより話題だったCyberCabをお披露目しました。
CyberTruckのミニのような外観で、価格は30,000ドル以下での提供を目指して2026年の生産開始を目指すとのこと。
イベントでは同時にバンのプロトタイプと、ヒューマノイドロボのデモも行われました。今後の自動運転ビジネスに一石を投じるイベントになった模様です。

https://www.youtube.com/watch?v=6v6dbxPlsXs

1;We,Robotイベントでのお披露目

 10/10(現地時間)にTeslaがCyberCab/RoboVanを[We,Robot]イベントで発表、Warner Brosスタジオ(LA市)で行われ、20台の車両が列を為して登場するお披露目となった

(CyberCab)
 CyberCabは[30,000ドル以下の価格]での提供に向け、[2026年の生産開始]を目指すとのこと。
 プラグイン充電器はなく、代わりに誘導充電(ワイヤレス充電の一種)が搭載。車内にハンドル/ペダルは無くすっきりとシンプルな内装だが、連邦車両安全法に準拠していないという課題も抱える

 Musk氏はお披露目で、低コスト自律運転車の実現により、[個人向け大量輸送]に似たものになるという主張を繰り替えした
 -[CyberCabの価格は30,000ドル以下で1人1台購入できるようになり、平均運航コストは0.2ドル/㏕となるだろう]
 -[CyberCabは若干楽観的かもしれないが、2026年には生産開始できると予想している]
 -[これに向けてTeslaは25年にModel3/ModelYで無監視のFSDをテキサス/カリフォルニア両州で開始する予定だ]

(RoboVan)
 イベントではRoboVanのプロトタイプも発表、コスト/生産タイムラインは明らかせず。
 バスくらいの大きさの電動自律走行車で、人口密集地での旅客輸送向けに設計されており、最大20人が乗り入れ可能で貨物輸送も可能。メディアは[レトロフューチャリスティックな外観で、宇宙家族ジェットソンのバスと1950年代のトースターの中間のような雰囲気]と評する 
 外見は[銀色のメタリックな側面に黒いディテール][側面に沿って地面と平行に走る光の帯][中央からスライドするドアが特徴]となっている
 車内は[座席と立つスペース][全面色付きガラスを使った窓][ハンドルレス]といった点が特徴

 Musk氏はプロトタイプであることを前提に実現に自信を見せた
 -[我々はCyberTruckで実現したように道路の役割を変える。未来は未来のように見えなくてはだめだ]

(Optimus)
 12体のOptimus(Humanoid-Robo)も紹介し、将来的に20,000~30,000ドルでの提供を予測すると発表。
 ロボが友人/ヘルパーとして機能する未来のビジョンを共有し、イベント会場ではダンスしたりカクテルシェイクするデモも実施。また、ゲストに話しかけたり、命令に応じて様々なアクセントや声を出して反応していた

2;これまでのロボタク史

 今回のお披露目イベントは抑々8月に予定していたが、上級幹部による[フロントの重要なデザイン変更]の要求により延期に。
 CyberCabの発表に先立っては[低価格EV(25000ドル)の生産取止め][全社レベルのレイオフ旋風]等を[組織自律性の回復]を御旗に行われた後の成果ともされる。
 Musk氏の自動運転の未来ビジョンは以前から構想されており、それが故に投資家がTeslaをTech企業とみなしてきた理由にも。プロトタイプ自体は2019年ころからMusk氏が打ち出してきた事業構想の一部で、[Teslaの配車アプリで自社の専用ロボタクを運行する]というもの
 Musk氏は自動運転車をAirb的に取り扱ってオーナーが金銭を得られる世界を公言しており、以下のように話している
 -[Teslaオーナーは適切な車両を配車アプリに追加して、使わない時に小遣い稼ぎできてTeslaは収益の25~30%を受け取る]
 -[ロボタクの乗車料金は公共交通機関よりも安くなると予測している]
 2019年のAutonomyDayで下記のようにMusk氏は発言して、自動運転の未来が近いと語った
 -[来年半ばまでに、完全自動運転可能な100万台以上のTesla車が路上を走る。その信頼性は、誰も注意を払う必要がないと私たちが考えるレベルに達し、居眠り乗車ができるってことだ]
 -[1年後には確実に100万台以上のロボタクが路上を走るようになり、車両群は無線アップデートで起動しているのだ]

3;その他

 現在のTeslaのFSDソフトは、周囲の環境認識に向けてカメラのみで作動。専門家によると[視覚のみアプローチ]では不十分で多くのタスクは実行できるが、必要に応じて人間が対応しなければならない
 既存のTesla車が完全自動運転の未来に適切なハードを備えているのかも明らかではない…。Musk氏が7月に投稿したように、次世代AIの強化に向けては必要パラメータを5倍にする必要があり、車両推論コンピュータをアップデートしないと不可能とされる
 L4の完全自動運転に向けては安全性が一番の課題であり、TeslaはAuto-Pilot絡みの事故で何件もの訴訟を抱えている。CA州は自動運転車両の試験/導入に最も厳格な許可プロセスを備えているが、他州では自社車両が安全に自走することを証明する必要がある

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?