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ブームのXB-1が超音速飛行した最初の民間航空機に

米国の商用超音速飛行機を開発するBOOMが試験段階ではありますが、航行速度をマッハに到達して機能検証/速度検証をしました。軍用向けでは開発が進む超音速機ですが、唯一民間メインで進めるBOOM社には大きな期待が集まっており、JALやAAも予約注文を出しています。

https://boomsupersonic.com/overture

1;BOOMによる超音速機のマッハ達成

 1/26に超音速航空機新興のBoom-Supersonic(Boom)はデモ機での超音速飛行に成功し、音速の壁を破った初の民間航空機になった。
 今回デモはCA州モハベ砂漠上空で行われ、12回目のテスト飛行で偉業を達成。機材プロトタイプ[XB-1]のを公開してから8年にしての達成となった
 今回のデモ飛行は[Overture(最終的に目指す64人乗り機材の1/3程度の大きさ)]と呼ばれる試作機で実行。マッハ1をクリア、約4分間超音速を維持してマッハ1.1に到達。テストパイロットはXB-1機をモハベ宇宙港に戻す指示を受ける前に、更に2回音速の壁を破った。
 BoomのCEO;Blake Scholl氏は下記様にコメントし、試験成功と今後について示した
 [これは超音速飛行の"ファルコン1(Space-Xの最初の成功機)”の瞬間であり、超音速ジェット機が国家以外から登場した初めての事例となった]
 [Overtureのスケールアップにはまだまだ課題がある。エンジン開発を始め様々に対応が必要だが、Boomは今年後半に開発に着手する想定だ]

2;CEO;Scholl氏の考え

 試験に先立ってScholl氏はPodcastの番組で下記テーマで対談
(超音速飛行機/業界について)
 [必要なのは、民間航空における起業家精神の復活だと思う]
 [率直に言って、Boomのような企業がもっと必要。切磋琢磨する中で限界突破する新しい方法が見つかってくるはずだ]
 [実質的に商用超音速航空機の開発に取り組むのはBoomのみで、正直少し寂しい]
(防衛産業としての立ち位置)
 [防衛/兵器向けスタートアップは絶対必要だが、極超音速兵器は構造/用途からして一般市場での利用技術と全く異なる。商用の超音速飛行機の開発は非常に独特だが価値があると思う]
 [米空軍との協業は雇用創出/米国プレゼンス維持/未来への手がかりなどに資するものであり、継続する。とにかく、この事業は誰もが興奮するものだ]

3;その他

 超音速航空機の開発に取り組む新興企業は多くあるが、殆どは防衛用途に特化。商業機の開発に取り組んでいたExosonicは24/11に閉鎖された…
 Overtureには既に顧客注文が入っており、AA/JALは提案されている超音速航空機を予約注済み
 ブームは、2回目の超音速テスト飛行が今後1、2週間以内に行われる可能性があると述べている。

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