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DeepRouteが1億ドルを戦略調達し、Teslaに対抗

自動運転SW開発を行うDeepRoute社(中国)が長城汽車から1億ドルを調達し、資本/業務提携を結びました。
Teslaが来年に自動運転機能を実装提供すると発表しており、中国も対象であるため対応に動いたとみられます。
乗用車レベルでの自動運転機能実装が中国でも激化しそうな勢いであります。

https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/chinas-deeprouteai-raises-100-mln-smart-driving-adoption-speeds-up-2024-11-04/


1;DeepRouteによる戦略出資の受入

 11/5に自動運転SW新興のDeepRouteがSeries-Cで1億ドルを長城汽車から調達したと発表。Series-C1は戦略的調達と位置付けており、長城汽車の車両への機能実装を実証/事業として行うとする
 調達資金は最先端のE2Eモデル[DeepRouteIO]の研究開発や事業拡大(人材獲得/協業拡大/事業探索)に用いられる

 DeepRouteの広報担当は下記のように研究開発/事業連携の加速を強調する
 [今回調達資金でE2E視覚言語行動モデルを開発し、視覚/言語の入力を直接解釈して認識/計画/制御に必要な個別手順を踏まずに運転が可能になる]
 CEO;MaxwellZhou氏は下記のように述べて次世代の自動運転で必要不可欠な存在なると主張
 [今回の戦略投資は当社技術の成熟度/量産体制への大きな評価を示しており、勢いを活かしてグローバル市場での展開を加速させる]
 [自動運転は物理的AIを実現する有望な道であり、次のAI時代において当社は必要不可欠な存在になると確信している]

2;DeepRouteの状況

 DeepRouteは自動運転/スマート運転に係るソリューションの研究/開発を行う新興企業で、AI活用を前面に押し出す。量産可能な自動運転ソリューションを初めて開発/E2Eアーキテクチャ導入した先駆者を標榜。量産乗用車を通じてロボx汎用人工知能の創造を目指す
 2019年設立で、当初はLv4のロボタク開発/製造にに取り組んだが、22年に戦略転換してLv2+/Lv3の自動運転技術の研究/開発に注力。一方で基盤として[地図不要技術]を研究開発は継続し、23年に[実用レベルの技術発表]を行い、同時にE2Eモデルの道路試験を実行(高精度マップ不要で都市部/高速道路でのナビが可能に)
 報道によるとDeepRouteはTeslaが25年に予定する自動運転実装に先んじて、中国での自動運転システム実装を目指す。
 24/04に中国政府はTeslaへの規制を一部解除、TeslaはFSDをFY25-1Qに中国/欧州で発売予定(完全自動運転でなく市街地/高速道路での自動運転タスク実行)。24/08以降にDeepRouteは約2万台の乗用車にシステムを搭載して納車済みとする
 CEO;Maxwell Zhou氏は搭載車両の拡大によりライセンスモデルでの事業利益計上を目指す
 [2025年末までに中国国内で20万台の車両に独自ADASを搭載することを目指す]
 [自動車OEMに対して、車1台につき技術ライセンス料を請求して、より複雑な交通状況に対処すべくAI訓練しつつ事業化も狙う]

 システム搭載車両の詳細は非開示だが8月に発売、24年内にGeely&Mercedesによる共有モデル及び他社のモデルにも搭載されるとする

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