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世界初の電動水中翼フェリーが商業運航開始

スウェーデンの電動船新興であるCandelaが水中翼電動フェリーを公共交通利用に用い始めました。
従来フェリーに比べて高速/快適性などでメリットがあり、陸上輸送に比べて劣位だったこれまでの常識が覆りそうです。

1;Candela社の水中翼電動フェリーの商業運行

 10/29にCandela社のP-12(水中翼電動フェリー)の初の商業運航がストックホルムで開業。P-12;Novaは市内で[タップストローム~市庁舎]のルート15kmを30分で結ぶ
 車や公共交通機関を使うと1時間近くかかり、半分の時間で移動が可能。P-12は小サイズのバッテリー/急速充電といった特徴で、従来船舶に比べて80%のエネルギーを節約可能。DC急速充電は埠頭のEV用のプラグを利用して昼休みに給電できる。
 Candel社は時間の節約だけでなく乗り心地のスムーズさも強調しており、快適な乗船体験を提供。P-12は、コンピューター制御で水面滑走する水中翼船であり、乗り心地がスムーズで無波浪地帯でも船の速度を維持できて、揺れもほとんど発生しないため、船酔いしやすい通勤者も吐き気を催さずに快適な乗船が可能

 Candelaの創設者/CEOであるGustav Hasselskog氏は従来の船舶の非効率性を指摘
 -[従来の船舶は100年の間殆ど進化しておらず、洗車に匹敵するエネルギー効率の最も低い輸送手段だった]

2;ストックホルムの状況とP-12の特徴

 ストックホルムでは70隻の公共交通船舶が舟運を行うが、公共交通網全体に占める割合は10%以下だが化石燃料利用は市内のバス/電車を足したものより多い状況。また、水上輸送は[騒音][速度制限]などから高コスト/低速度説いた特徴があった…
 今回のP-12で高速/快適によるコスト削減に加え、大気汚染/排出ガス削減が実現される算段で、Hasselskog氏はさらに語る
 -[世界で初めて陸上輸送より高速/環境配慮/手頃価格な水上輸送のモビリティが登場した]
 -[これは世界の水路のルネッサンスであり、ストックホルムが先頭に立っていることは喜ばしいことだ]

 P-12;Novaは完全に再エネで稼働しており、現在運航中のVクラス(世界最速のEVフェリーで、25ノット巡航)を上回っているとのこと。当該船舶にはサウジアラビア/ニュージーランド/ドイツなど各国の顧客からの注文を受けており、多くが続く可能性がある

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