BYDは北米での製造拠点整備を大統領選挙まで一旦停止へ
BEV/PHEV販売で無双状態のBYDですが、メキシコでの製造拠点整備に関して二の足を踏んでいます。
今年後半に控える米大統領選挙の趨勢を見据えての投資決定とするのとことで、検討自体も一旦停止となっているようです。
一方で、米大統領選挙の影響が小さい欧州/南米/アフリカでの投資は継続して検討/実行しており、勢いは止まらなそうであります。
1;BYDのメキシコ工場計画は大統領選待ち
BloombergによるとBYDのメキシコ新工場投資計画に関する詳細は米大統領選挙後になる可能性が濃厚とのこと。
本件に限らず、米大統領選が終わるまでBYDは当面大規模な発表を控える方針で、複数情報筋によると、BYDは次期米国大統領の見極めを優先しており、当面の投資計画は保留/見直し可能性がある
BYDはメキシコ国内で3つの候補地に絞って検討しているが、積極的な調査/検討は停止したとのこと
メキシコは北米EV投資のホットスポットで、市場/製造拠点双方で魅力があり、Tesla/Kia/Stellantisがメキシコでの製造を計画。24/03にはCEOのWang Chuanfu氏がグアダラハラを訪問、その後に上級副社長のStella Lee氏もメキシコシティを訪問している
2;BYDの状況
BYDは8月に新たな販売記録(3か月連続で記録更新)を樹立して成長を継続。8月単月で145,627台のBEVを販売し、年間での販売台数が100万台を突破。販売の殆どは中国国内市場向けだが、海外販売の勢いが回復を予想しており、年間でも海外で26.5万台のBEVを販売
成長加速に向けてBYDは中国国外での製造拠点の整備/開設を予定。24/07にはタイで製造拠点が開設、続いてパキスタン/トルコ/ブラジル/メキシコにも製造拠点開設を計画。販売に関してはタイ/ブラジル/欧州全般での新モデルの販売好調が寄与している
BYDは[Seagull-EV(海外ではDolphin-Mini)などの低価格EVの販売が好調。中国では9,700ドル、メキシコでは18,000ドルで購入できすエントリーモデルの有力選択肢の一つとなっている
加えて、高級車/中型SUV/スーパーカー/PUTなども発売してターゲット層を拡張している
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