24年9月のEV販売台数は史上最高に、中国と米国が補助金で牽引
EV調査会社;RhoMotionのレポートによると24年9月の世界でのEV販売台数が史上最高記録を更新したとのことです。
中国での販売台数の伸びが背景にありますが、8月から随時実施された乗換補助金増額の影響が如実に出ていそうであります。
一方で欧州では減速基調が継続しており、EV市場自体は米国も含め補助金前提の市場であることが浮き彫りとなっています。
1;Rho MotionによるEV販売データ
10/15にEV販売調査会社;Rho Motionが9月のEV販売台数が過去最高の10万台となったと発表。これ以前の記録は23/12の155万台多っだが、10%弱上回っての着地となった
2024年累計のEV販売台数は以下の通りで、昨年の同期間と比較すると中国が牽引している姿が見て取れる
・世界全体;1,150万台(+22%)
・中国;720万台(+35%)、EU/EFTA/英国;220万台(-4%)、米国/カナダ;130万台(+10%)、他地域;90万台(+25%)
特徴的な地域の概況は以下で、データマネジャーのCharles Lester氏は下記のようにコメント
-[EV販売の記録破りは業界に新たな希望をもたらした。輸送手段の電動化は避けられないが、世界の多くの地域で観測された販売減速と疑念は払しょくされつつある]
-[地域格差は驚くべきもので、中国だけで世界全体の半分以上を占めている一方で欧州は減少している。そして、米加両国は着実に成長している]
(中国)
24/09の世界EV販売の65%近くを占めたが、24/08のEV販売台数100万台を超える記録月となった。中国OEMは、特に欧州を中心に世界展開に積極取組をしており、中国製EVに高額関税が課されているにもかかわらず販売攻勢を継続する
(EU/EFTA/英国)
24/09の販売台数は30万台強で、BEV販売台数はYoY;+12%なるもののPHEVの販売台数は12%減少。個別国では、ノルウェーのEV普及率の高さは目立つが、市場規模自体は4%減少。ドイツは多くのOEMの本拠地でもあり、市場規模は前年比で7%の成長を記録するが売上高自体は20%減少している…
2;Rho Motionとは
Rho Motionは、EV/バッテリーをコアとする関連産業の事業/技術動向に係る特化型リサーチ会社で、2018年に設立。2024年にBenchmark Mineral Intelligence(リチウム等の重要鉱物関連調査会社)と合併
リサーチを通じて[バッテリー需要/EV需要の見通し][EV月次販売データ]などのEV業界/関連技術に関するレポートを発行。レポートは、政府/自動車協会/国家統計/OEM発表/貿易データから国ごとに収集され、精査/確認した後にまとめあげている