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NHTSAがTesla-FSDの新たな調査を開始

米連邦政府の交通規制当局;NHTSAはTeslaのFSDについて新たな調査を開始したと発表しています。
今回の調査は視認性の困難/低い環境下での機能確認で、昨年から相次いで濃霧/曇り状態などで発生した事故報告に伴う調査となります。
一方でFSD稼働下での事故では複数の係争を抱えており、本件調査も注視が必要です。

https://static.nhtsa.gov/odi/inv/2024/INOA-PE24031-23232.pdf

1;NHTSAによるTesla-FSD調査

 10/18に米国道路交通安全局(NHTSA)はTeslaのFSDソフトウェアへの新しい調査を開始を表明
 最近時に視界不良環境下で4件の事故が報告具体的には[太陽の眩しさ/霧/空中の埃などの視界不良状況を検出/適切対応]を出来るかの調査。前述状況での報告事故以外の事例があるかも調査
 TeslaのCyberCabお披露目イベントの1週間後の調査開始で、同イベントでMusk氏はFSDのアップデートも言及(2025年にCA州とTX州でModel3/ModelYの自動運転が無監視で行われる)
 今回の対象事故は23/11~24/05に発生した4件で全てFSD(監視アリ)システムが稼働していたもの
 23/11(アリゾナ) ModelYが歩行者をはねて死亡させた
 24/01(カリフォルニア) 砂嵐の中でModel3が高速道路で別の車に衝突
 24/03(バージニア) 曇りの日に高速道路でModel3が別の車に衝突
 24/05(オハイオ) 濃霧下の今並地でModel3が路上の放置物に衝突して乗員が負傷

2;調査概要(これまで)

 NHTSAの欠陥調査チームは、調査を[欠陥申請][予備評価][リコール照会][エンジニアリング分析]の4フェーズに分類調査する。今回調査は[予備評価]に分類、通常8か月以内の完了を目指す
 24/04にはTeslaが提供するAuto-Pilot(低機能ADAS)に関する3年間の調査を終了、その後はリコール修正に係る調査を開始。約500件の事故調査を実行し、13件が死亡事故への関与/瑕疵を惹起、その後の調査はAuto-Pilotに係るTeslaのリコールの正当性/妥当性に係る調査
 別文脈では連邦司法省がADASに係るTeslaの主張が誇張であるとの指摘への調査も。また、CA州運輸局もTeslaによる自社ソフトの誇張について調査

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