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「世迷い言」(昭和53年 1978)日吉ミミ

 昭和53年から翌年に掛けて放送されたTBSのホームドラマ「ムー一族」の挿入歌であります。
 キングオブホームドラマの久世光彦プロデュース&演出のドラマでありますが、このドラマ以前にも「時間ですよ」「寺内貫太郎一家」といった大ヒット作を彼は世に送り出しています。毎水曜21時からの放送でしたが、我が家では、親父がチャンネル権を掌握していましたので、いずれも、リアルタイムでは観れていませんでした。
 しかし、近年、BSのいくつかのチャンネルで再放送を見ますと、この一連の久世作品は本当に面白く、ハマりました。ほぼ、毎回、ドタバタがあって、ストーリーと関係ないナンセンスなコーナーや、お約束のシーンが散りばめられているバラエティ色が強い構成になっているのですが、最後には、ほろりと来るようなオチがあったりして、観ている私を飽きさせないのです。リアルタイムでもし観れていたら、当時の友達との会話もさぞ盛り上がったことだろう、と、親父のチャンネル権掌握を今になって恨めしく思ったりもします(他の番組でも数多く、です 笑)

 「寺内貫太郎一家」では、ドラマの終盤で、浅田美代子と西城秀樹が屋根の上かなんかで二人で挿入歌をしっとり歌ってドタバタを落ち着かせる役目を果たしていましたが、この「ムー一族」でも然りで、足袋屋の「うさぎや」に勤めている職人さんが集う小料理屋「ひろみ」のカウンターで、日吉ミミが挿入歌「世迷《よま》い言《ごと》」を歌います。

 「世迷い言」のツボは、なんといっても歌詞の最後、ですが、初耳の方のためにも、ここでは語りません。ただ、この曲の作詞が阿久悠というのが、最初驚きでした。てっきり、作詞作曲共に中島みゆきだと思い込んでいたからです。って、今聴いても、みゆきの詞だろ?って思わずにはおれないくらいに、曲自体が中島みゆき色に染まっているからであります。作曲が先なのか、作詞が先なのかもわからないくらいに“ザ・中島みゆき”のこの曲は至宝であります。

 この曲をカラオケで唄うと、同席の方々は、最初は「何の歌なんやら」と静観していますが、最後の歌詞で、覚えのある方は「あ~あ~アレね!」、知らない方も2コーラス目には一緒に連呼します(笑)

♪「世迷い言」(昭和53年 1978)日吉ミミ
https://www.youtube.com/watch?v=StDx91mqUvU(小料理屋ひろみにて。ノーマルバージョン)
https://www.youtube.com/watch?v=E2N1jK7cdYU(第37回の「ムー一族」生放送の最後で出演者全員で演奏されたバージョン)