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ふたりで見つけた蛍は、夏の訪れを知らせてくれた

昨日、仕事おわりに蛍を見に行った。
前住んでいた家の近くの小川。

住んでいたときは、蛍が見られる時期とか考えたこともなかったな。
「蛍の時期ですね」と教えてくれたのは、季節のちょっとした変化も楽しんでいて、いつも笑顔がいいスタッフ。
そっか、蛍の時期か。と、夫を誘って行ってみた。

どこにいるかなと、すっかり陽が沈んで暗くなった小川を眺めた。
街灯が少ない場所だったため、すぐに蛍は見つかった。たくさん緑が生い茂っていて、夏の虫が鳴いていた。静かな住宅街に無数の虫の音が響いていて、にぎやかだった。

いつもイヤホンから聞こえる音楽ばかりに気を取られ、外の音に耳を傾けていなかったから気づけなかったけど、夏が始まった合図はすでに出されていた。
ほんの数分の出来事だったけど、わたしの夏が始まったような気がした。

車まで走って戻る夫の後ろ姿を見ながら、一緒に夏のスタートを切れたことが嬉しくて、そしてその姿が可愛くて、私も思わず走り出してしまった。

もうすぐ夏至。
「夏に至る」と書くように、わたしたちの名前に入っている漢字が並んでいる。そんな理由で、なんか好きな日。

あっという間に、本格的な夏へと向かっていくはず。
目に見えたものや聞こえたこと、肌に触れた空気の温度のひとつひとつを忘れないように大切に書き記していこう。



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